鳥越2軍監督が若鷹たちの積極走塁を喜んだ。3回、城所と福田が二盗に成功。4-4の7回には1死から二塁打で出塁した李が三盗を決め、2死後に敵失で決勝点を挙げた。「積極的に次の塁を狙うのは常日ごろから言っていること。それよりも選手がはつらつとやっている姿が見られてうれしい」と笑みを浮かべた。
今季限りで現役を退いた的山バッテリーコーチも初仕事を迎えた。真新しい「85」番のユニホームに袖を通し、捕手陣に鋭い視線を投げかけた。「キャッチボールからつぶさに観察して、まずはいい形を身につけさせたい」。自らもミットをはめ、指導に当たった。「いろんなことをやって144試合のうちの1プレーに役立てられたらいい」。38歳の新コーチが捕手陣の育成に動き始めた。
練習前。秋山監督が円陣で前に出た。「とにかく自分で変えていかないといけない。秋は時間があるし、チャンスなんだ」。来年4月3日の来季開幕まで167日。「変革の秋」を最下位からのV奪回の第一歩とする。 今秋のテーマは「成長」に定めた。野球の技術に加え、基礎体力と運動能力も磨き上げる。そのために、秋山監督も独自のプランを温める。自らの才能開花をアシストした「異業種体験」を、今後の練習メニューに組み込もうというものだ。 「オレの時は(西武の)広岡監督の提案だったね。面白かったよ」。プロ2年目の1982年から4年間指揮を執った広岡達朗監督の下で、合気道やエアロビなど他のスポーツの練習に1クールに1度取り組んだ。これが生きたのか、85年は一気に40発の大台に乗せた。 特に合気道の経験は貴重だった。「合気道は相手の力を利用して力を発揮する。打撃も投げてきた球をはじき返し、守備も球の勢いを利用すればいい」。同時進行の野球の練習との相乗効果で「無意識に体が反応して、本塁打が打てるようになった」と振り返る。 昨季導入した日本陸連の高野進・強化委員長による走法指導は続行する方針。秋山監督は「下半身ならサッカーやラグビーとかね。違う競技から引っ張ってきてね」と青写真を描く。親交のある相撲関係者からの「しこ指導」も検討中だ。 もっとも、本職の野球の練習を最優先するのは当然だ。多くのファンが見守ったこの日は「最初の3日間は慣らし」と言いながら、新任の立花打撃コーチと約2時間の打撃指導。バットを握りしめて精力的に動いた。打撃練習の合間には自らノックを行った。 「来季の開幕まで約170日。もうスタートは切ったし、そんな気持ちでやっていく」。ホークスを14年率いた王前監督の存在は偉大だ。秋山監督も「監督と呼ばれるのは慣れてない。王最高顧問を見ると『監督』と呼んじゃう」と笑うが、頭の中は完全に「監督モード」に突入していた。これまでと同じ事をやっていては結果も残せないと思います
今年は残念ながら最下になってしまいましたが
逆に最下位だからこそ、色々と変えていけると思うので
今年の反省を踏まえ、新しいホークスを見せて欲しいですね