右肩炎症で出遅れた馬原孝浩投手(26)が1点リードで迎えた9回に今季初登板、最速151キロをたたき出すなど3人をピシャリと抑え、初セーブをマークした。いきなりストッパー起用した王貞治監督(68)の期待に応え、史上8人目の通算1300勝をプレゼントした。リリーフ陣の崩壊で勝ち星が伸び悩むホークス。95試合目での守護神復活を追い風にV奪回モードに突入する。 鳥肌が引いた右腕を全力で振った。最速151キロの快速球を平然と投げ込み、鋭いフォークを決めた。今季初、そして291日ぶりの1軍マウンド。わずか7球で最少得点差を守りきり、馬原が復帰即ストッパーの難役を完ぺきに果たした。 「大歓声? 日ごろはあまり耳に入らないけど、今日は鳥肌が立つぐらいでしたね」。復活を祝う本拠地の声援は、入場曲のクイーンの名曲「ウィ・ウィル・ロック・ユー」を圧倒。守護神は集中力を極限まで高めた。 先頭の橋本への初球は149キロ。外角高めに外れたが、馬原は確信した。「腕が振れていたから、高めに抜けただけ。気持ちが入っていましたから」。2球目の150キロで内角を攻めて二飛。150キロの大台に到達したのは今季初だった。 「厳しい場面? 絶好のシチュエーションでした。ボクは1点差の方がいい。でも、最後はホッとしました」。今江は137キロフォークで空振り三振。早川も149キロで左飛に仕留め、王監督に監督通算1300勝の白星をプレゼントした。 抑え3年目の昨季は38セーブで初のタイトルを手にしたが、見えない疲労にむしばまれていた。開幕前に右肩炎症で離脱。「痛めたことがなかったし、最初は2、3日で良くなると思った」。馬原の見込みは外れ、戦列復帰は大きくずれ込んだ。 遠征先ではほとんど外出せず、複数のサプリメントを持ち歩くなど、健康管理には人一倍気を使う。それだけに「なかなか抜けない」痛みに戸惑いもあったが、懸命にリハビリを続けた。解剖学関連の書籍「プロメテウス」も熟読して、電気治療器を患部に当てた。 リハビリの最終段階で中継ぎ陣が崩壊。「ずっと『抑えてくれ』という気持ちで見ていた。本当に申し訳なかったし、すごい負担をかけた」。だからこそ、復帰戦は完全な姿を見せたかった。そして、圧倒的な力で今季初セーブを挙げた。 「1点差であれだけの投球ができればね。楽な場面からと考えたが、取り越し苦労だった。あそこが決まれば、その前の投手も自分の仕事に専念できる」。絶対的守護神から試合を逆算できるのは、王監督にとっても計り知れない利点だ。 残り49試合で、2位日本ハムにゲーム差なしの3位と肉薄。「時間がかかりすぎたけど、これから強い気持ちで打者をねじ伏せていきます」。遅れてきた右腕がお立ち台の誓いを現実に変えるたびに、V奪回は現実味を増す。馬原の復帰は大きいですね
打線に与える影響もそうですが、チームとしてリードを持って9回を迎えれば・・・
そういう思いがチームの結束力を高めますからね
これまで接戦だったら行ける!と思っていた他球団にも影響があるでしょうね
ここから反撃と行きましょう!!