悩める鉄腕に「サマーキャンプ」指令! 不振が続く大場翔太投手(23)が14日、出場選手登録を抹消された。今季2度目の2軍落ちで、王監督は本来の姿を取り戻すまで“無期限キャンプ”を張らせる方針。東洋大では圧倒的な力でエースに君臨したが、1年目のプロでは未熟さを露呈。王監督は“夏休み”の宿題に(1)考える投球(2)自信回復(3)自分探し-などを挙げた。また、大場に代わってD・J・ホールトン投手(28)が先発ローテに入りそうだ。

 本格的な夏休みシーズンを前に、大場が「自分探し」の旅に出る。久々に帰福した14日に今季2度目の2軍落ち。王監督が「次の登板がいつとか区切ることはない。ミニキャンプ? もっと大きくてもいい」と言い切るように、今回は無期限の“サマーキャンプ”だ。

 12日の日本ハム戦ではプロ初の満塁弾を含む2発を浴び、自己最悪の9失点で撃沈。技術不足を露呈し、プライドも打ち砕かれた。「1番大きいのは自信がないこと。はつらつとした投球ができていない」。王監督は不振の原因を分析した。

 この日、ヤフードームに荷物整理に訪れた大場も病状を認めた。「2軍ではボールは毎日握るけど、今回は修正という感じじゃないです」。大学時代は圧倒的な力で君臨したが、プロでは背信投球の連続。心身ともにもがき苦しんでいる。

 そこで、王監督は鉄腕再生のアイデアも披露した。「大学時代の監督さんなんかと話すのも結構だと思う。自分を1番知っている人と話せば気分もほぐれる。『よし、やるぞ!』という気持ちになれればいい」。恩師や友人との対話を通じ、自信回復を図るプランだ。

 技術的な再生策は「考える投球」だ。「大学ではあんなに打たれなかっただろうし、今まで投球を考えることもなかったんじゃないか。今回はいい機会」。6球団競合の素材を認める王監督は、力任せの単調な投球からの卒業を待っている。

 精神、技術両面で自分を見つめ直すための“夏休み”を、いかに有効に過ごせるか。「悪いのには理由がある。同じ失敗をしたら駄目だし、苦しいけどやっていくしかない」。大場は懸命に前を向いた。勝負の夏を「長旅」で浪費すれば、目標の新人王もV奪回も遠ざかるだけだ。
先発の駒不足ですが、あんなピッチングを続けられても勝てないですからね
しっかり自分を見つめなおして、自信を持てる状態で上がってきて欲しいですね