ムネの内は語っても語っても…尽きません! 川崎宗則内野手(26)が22日、ホークス史上最長の「演説」を敢行した。朝の声出しで大トリを務め、チームを「王船長」がかじを取る「ソフトバンク号」にたとえて団結を呼び掛けた。2分52秒ものロングスピーチ。今キャンプは声と背中でチームをけん引した川崎の思いが、グラウンドを包んだ。王監督も「キャンプの仕上げにふさわしい感動的な場面だった」と笑顔。23日からはオープン戦が始まる。2008年の戦いへ、ソフトバンク号がいよいよ出航だ。
「おはようございます。9年目、内野手、川崎宗則です。 今年も王貞治船長率いる福岡ソフトバンク号に乗船させていただき、ありがとうございます。僕の仕事は1年間、船をこぎ続けることですが、これだけの広い海です。11球団の海賊船を避けては通れません。今年、アジアシリーズまで162回戦います。自主トレ、このキャンプ、これから始まるオープン戦で、僕はまず162個の爆弾をこしらえたいと思います。一戦一戦、ひとつ、僕の爆弾を敵の致命的な場所へ投げ込み、沈めます。 が、しかし、僕の爆弾が全然当たらない時もあると思います。その時はどうか、他の乗組員の皆さん、それぞれの形、それぞれの色、それぞれの大きさの爆弾を、敵に投げ込んでください。全員で投げ込めば、僕らの船に勝てる船はありません。どうぞよろしくお願いします。 1年間の長旅です。晴れの日もあれば、嵐の日もあり、霧で前が全く見えない日もあると思います。そんな時こそ、王貞治船長のかじを信じ、他の乗組員の仲間を信じ、自分を信じて、船をこぎます。 最後になりましたが、今年も1年間、応援してくれる皆さん、僕を支えてくれる皆さん、どうか僕に、いや、このソフトバンク号に、風を送ってください。その風を頼りに、帆を揚げ、全力で船をこぎ、ボロボロになっても必ず『優勝』という島に全員でたどり着くことをここに誓います。今年も1年間、覚悟を決めてやります。応援よろしくお願いします。ありがとうございました」