王監督の“手綱”をちぎった!? 福岡ソフトバンクの大学・社会人ドラフト1巡目ルーキー大場翔太投手(22=東洋大)が24日、追い込みモードに突入した。この日は予告どおり、前日に続いてブルペンで85球。すでに新人合同自主トレ6度目のブルペン投球で、今月のトータル投球数は600球に達する勢いだ。王監督は故障の懸念から育成コーチ陣に「手綱を引くぐらいで」とペース抑制を通達しているが、大場にブレーキの気配はない。

 ヒヤヒヤする周囲と、「鉄腕」の異名を取る男の感覚には温度差があった。西戸崎合宿所のブルペンで、合同自主トレ最多となる85球。報道陣から“飛ばしすぎ”の心配も含んだ球数の話題を向けられると、大場は「え? 普通に投げられたので…。今日も物足りないぐらいで終えました」。質問の意図がわかりかねる、といった表情だ。

 プレート一つ隔てて投げる久米とは好対照なほど、鬼気迫るペースで腕を振った。合同自主トレでのブルペンも6度目。立ち投げ30球の後で捕手を座らせ、セットポジションから投げ込んだ。「ワインドアップはいつでもできる。リズム良く投げたかった」。前日、初めて捕手を座らせてからの球数は11球だったが、この日は一気に5倍の55球。トータルでは久米の倍ほどになっていた。

 これで合同自主トレ期間の球数が300球を突破。入寮前にも東洋大グラウンドで250球を投げている。「はやる気持ちをこちらが抑えるぐらいでいい」。大隣ら新人に故障者が続出した昨春の反省を踏まえ、育成コーチに“制御指令”を出している王監督の声もどこへやら。大場は順調なら残りの4日も投球練習する考えで、1月中に1000球超えという異例の事態も見えてきた。

 育成コーチ陣は、大場の投球意欲は認めつつも「5割の力で、感覚を確かめる程度でもいい」と投球練習の“手加減”を促している。この日、大場を初視察した高山投手コーチは「下半身が使えて、軸足に体重が乗れている」「投げるのが好きと聞くが、投手らしい投手。頼もしい」と期待を隠せないが、予想外のハイペース調整には「とにかくけがしないこと。手綱を引かないとね」ときっちりクギを刺した。

 大場は全体練習後に久米とのキャッチボールを行い、遊び感覚で変化球も投げ始めた。さらにバーベルを使っての強化運動もこなして午後4時すぎ、新人最後に練習場を退出。実際に投球も受ける田口育成コーチには「明日(25日)はブルペンで変化球も投げてみたい」と希望を伝えているという。
体がしっかり出来ているからこれだけ投げれるんでしょうね
ここまでは順調に来ているので期待も高まりますが
後は怪我だけですよ
去年は大隣だけでなく、他の投手も野手も怪我人が多かったです
そうならないように休む時はしっかりと体を休めて欲しいですね