今秋のドラフトで6球団競合の東洋大・大場翔太投手(22)ら5選手を獲得した福岡ソフトバンク。その一方で今オフ、9人の選手がホークスでの現役生活に別れを告げた。小久保裕紀内野手(36)と並びチーム最年長だった田之上慶三郎投手(36)は現役引退して、コンディショニング担当補佐として再出発。退団した稲嶺誉内野手(27)は独立リーグで指導者の道を歩む。 長い18年の現役生活を終えて、初めて体にメスを入れた。12月20日に受けた右ひじの遊離軟骨除去手術。「引退直後に手術するなんて、前代未聞でしょ」。田之上が笑った。大小合わせて10個近い骨片の数には、担当医も驚いたという。 「手術の理由? 新しい仕事をしっかりするため。ひじ痛を治せば、キャッチボールや打撃投手も手伝える。他の人に迷惑はかけられません」。今季終了後、コンディショニング担当補佐に就任。背番号も「64」から「94」へと変わった。 今秋の宮崎秋季キャンプから、指導者として本格始動した。「全体の流れをつかんだ上で、選手個々をしっかり見ないといけない。現役時代より大変です」。朝のアップから、個人のランニングや筋トレのメニュー作りまで…。ひたすら山積する仕事に取り組んだ。 自らも右肩を痛めた1999年オフから筋力トレに取り組み、球速が140キロから最速149キロに伸びた。「自分には良かったけど、同じことが全員に合うかは分からない。個人の特徴を見極められるように勉強したい」。講習会に足しげく通い、専門書を読み込む毎日だ。 現役時代も若手のよき相談役。今後も「選手に求められる指導者になりたい」と力を込める。目指すのは選手が練習に集中し、技術を存分に磨ける環境づくり。「肉体面はもちろん、精神面もサポートしたい」と決意を新たにしている。 引退後は「腹回りの肉が増えました」と苦笑いするが、年明けには2月の春季キャンプに備えて始動する。「自分が動けないと、やっぱり説得力がね」。若々しい動きの背番号「94」が、V奪回を狙うチームの新たな力となる。(相島聡司) 倉野信次投手(33=未定) 96年ドラフト4位で、井口(パドレス)と一緒に青学大から入団。通算164試合に登板して19勝9敗1S、防御率4・59の成績を残した。先発、中継ぎの両方をこなして98年、01年、04年には30試合以上に登板。特に04年は9勝1敗の好成績をマークし、西武とのプレーオフ第2ステージ第4戦で勝利投手になった。「ファンからありがとうと言われたのが、一番印象に残っています」と振り返った。 斉藤秀光内野手(32=横浜に移籍) 93年ドラフト3位でオリックスに入団。阪神、オリックス、楽天をへて06年にトレードでホークス入りした。堅実な守備に定評があり、今季は21試合に出場。「ホークスでプレーできたことを生かして、故郷の横浜で頑張りたい」 大野隆治捕手(27=会社員) 地元・東福岡高出身で村田(横浜)とバッテリーを組み、98年に春夏連続甲子園出場。村田とともに日大に進み、02年ドラフト5位でホークスに入団した。今季出場は2試合。ポスト城島の座を狙ったものの、1軍定着はならなかった。「短い間だったけど、いい経験をさせてもらった。第2の人生に生かしたい」 アダム・ハイズデュ外野手(36=現役続行を希望) 米メジャー通算221試合で19本塁打。07年に来日したが、外野の定位置争いに生き残れず、開幕を2軍で迎えた。47試合で打率・272、7本塁打。成瀬(ロッテ)とは5打数3安打と相性がよかった。 ブライアン・ブキャナン内野手(34=米球界復帰を希望) 米メジャー通算346試合で32本塁打し、変化球にも対応できる中長距離打者として、07年に来日した。出場は99試合にとどまったが、打率・285、11本塁打を記録。クライマックスシリーズ第1ステージの対ロッテ第2戦でもソロアーチを放った。 川口容資投手(20=巨人と育成選手契約) 05年の高校生ドラフト5位で楊志館(大分)から入団。187センチの長身から繰り出す146キロの直球が武器だったが、プロ入り2年で公式戦登板はなかった。 伊奈龍哉外野手(19=四国・九州IL徳島インディゴソックスに入団) 06年高校生ドラフト3位で入団。近江(滋賀)では高校通算74本塁打を記録。ポスト松中として期待されたが、手術を受けた右肩が思うように回復しなかった。ホークス新人で戦力外通告を受けたのは02年の養父鉄投手以来。田之上の考え方は素晴らしいですね
良い選手を育ててくれそうな気がします!!
倉野は大丈夫なんでしょうか!?この時期に未定というのは・・・
伊奈は肩の怪我の影響で戦力外なのですが徳島に入団
そのニュースは嬉しかったのですが、肩の怪我はプロでは通用しないが
アマチュアでは通用するレベルなのか、ホークスが早く切ったのか・・・