近い将来、ホークス先発陣の中心として活躍しているかも知れない。大田原隆太投手(20)。191センチ、93キロと恵まれた体格を誇る、入団2年目の長身左腕だ。

 1年目の昨季はおもに体力強化に励み、2軍戦はわずか1試合登板に終わった。だが、今季はシーズン開幕から2軍先発陣の柱として活躍。登板5試合で4勝を挙げるなど、順調なスタートを切った。シーズン中盤は故障などもあり、実戦登板から遠のいたが、最終的にチームトップの5勝をマーク。充実の2年目シーズンを終えた左腕は、今宮崎秋季キャンプでは将来性も高く評価され、初めてA組(1軍)に招集された。

 直球の最速は140キロ台前半。目を見張る速さではないが、1メートルに達しそうな長い腕でギリギリまで球を持ち、キレで勝負するタイプだ。連日のブルペン投球、さらには1軍打者相手の打撃投手で、見守る杉本投手コーチら首脳陣に大器の片りんぶりを“公開中”だ。杉本コーチは「体も大きいし、非常に楽しみな存在。今は技術面、体力面、すべてにおいて勉強期間。多少、壁にぶつかっているようにも見えるが、これは誰もが通る道。乗り越えていったやつが、さらに上を目指せる」と大きな期待を寄せた。

 今月18日に予定される「星野JAPAN」との練習試合(宮崎サンマリンスタジアム)には先発、あるいは中継ぎとして登板予定。今キャンプ中にチェンジアップ、スライダーの習得を目指す大型左腕にとって、日の丸戦士との真剣勝負は、来春キャンプのA組スタートをかけた“公開テスト”の意味合いも持つ。「自分にとってはチャンスだと思っています。来年は3年目だし、勝負の年ととらえている。結果もそうだけど、内容のある投球で今年1年を締めたい」。1軍経験はないが、将来が楽しみな大型左腕だ。【石田泰隆】

 ◆大田原隆太(おおたはら・りゅうた)1987年(昭62)7月30日、宮崎県生まれ。都城工から05年高校生ドラフト4巡目で入団。長身左腕から繰り出す直球が魅力。今年8月のプレ五輪メンバー。191センチ、93キロ、左投げ左打ち。
JAPANとの対戦はテストの意味合いが大きいですが
抑えればホークスにとっても、本人にとっても大きいですね
ただ、1度抑えたから1軍デビューというわけにはいかないとは思います
それでも、来季の先発投手陣には大きな不安があるので
本人も割って入るぐらいの気持ちで頑張って欲しいですね