スピード狂に安全運転講習! 今季7勝と期待を裏切った新垣渚投手(27)が23日、宮崎秋季キャンプの投手部門の「特別強化指定選手」に指定された。王監督が「新垣が秋の目玉」と指名。杉本投手コーチも体力的に許す限りのハード練習を課す方針だ。また、今季はプロ野球記録の25暴投で自らの首を絞めたが、今秋はフォーム改造やスピード頼みのメンタル面の暴投対策を施す。 V奪回の投のキーマンは「暴投王」だ。27日からの宮崎秋季キャンプを目前に控え、王監督が松中に続く“特別強化指定選手”を指名した。「新垣はウチの秋の目玉だから。頑張ってもらわないとね」。妥協なき秋特訓で心身を鍛え直す。 プロ5年目の今季は期待を裏切る7勝。連続2ケタ勝利も3年で途絶えた。高校時代から松坂(レッドソックス)と並び称された素材の持ち主だけに、首脳陣も歯がゆさを隠せない。プロ野球新記録を樹立した25暴投の対策も不可欠だ。 「彼の球なら15勝はしないと。これは現実的な数字だよ」。杉本投手コーチは「15勝」を来季のノルマに設定した。21日には新垣と面談。今後の方針を通達した上で「今回は渚のためのキャンプと考えていい。グラウンドにへたり込むぐらいやる」と言い切った。 過去4年間は足の故障や盲腸の手術などがあって、秋は満足に練習できなかった。「いつもこの時期は休んでいましたからね。今年に関しては肩もひじも問題ないし、やれるところまでやる。徹底的にやりますよ」。新垣も覚悟は固めている。 首脳陣も暴投癖の原因は分析済み。高山投手コーチは「力むと頭が先に突っ込むフォームに問題がある。そうなると、体の軸がぶれて、腕が振れなくなる。手先だけでコントロールしようとするため、ますます制球が乱れる」と説明する。 新垣本人も自覚済みの技術面の課題だが、今季は実戦で制御不能となるケースが多発。そのフォームの乱れの原因はメンタル面にあった。高山コーチが「腹六分目で十分なのに、目いっぱい腕を振らないと抑えた気にならない」と指摘する“スピード命”の精神状態が最大の問題だった。 冷静なブルペンでは頭が突っ込まないフォームで投げているが、球速は変わらない。まず、新垣にはこの事実を認識させる。力んでフォームが乱れる→制球が乱れる→自信をなくす。今季の悪循環を断ち切るために、この秋は理想のフォームを徹底的に追求する。 王監督も「球の出どころは分かりにくいし、スライダーは消える。相手は嫌がっている」と認める超一流の素材。自信さえ持てれば、成績は自然に伸びる。「若手と競い合って、チームを底上げしたい」。4本柱の自覚も生まれた右腕が、秋の主役を張る。1つ1つの球は良いものがあるのですが、それが上手く投球につなげられないんですよね
この秋にしっかりと意識を変えて、投球フォームを固めて、来年に挑んで欲しいです
1年間通して怪我せず、ローテーを守って欲しいです
そうすれば、勝ち星は自然と15勝付近にくると思います