ソフトバンク王貞治監督(67)が12日、今オフも聖域なき血の入れ替えを断行する姿勢を打ち出した。王監督は来季への補強について「うちに足りないものを入れなきゃいけない。(球団と)積極的にやっていこうという方針は確認した」と語り、大型補強に乗り出す考えを示した。昨年は01年ドラフト1巡目入団の寺原を交換要員にしてまで、横浜から多村を獲得したが、今季もトレードには積極的。4年連続プレーオフ(今季はCS)敗退のチームを再建すべく、捕手部門を中心に補強を進める。
 王監督が聖域なき補強に再び乗り出す。2年連続リーグ3位、4年連続プレーオフ敗退(今季はCS)という現実に、王監督は血の入れ替えを決断した。
 王監督 うちに足りないものを入れていなきゃいけない。外国人、トレード、金銭トレード、FAと、どんな選手がテーブルに出てくるか見てみないとね。(球団と)前向きに、積極的にやっていこうという方針は確認している。
 11日のコーチ会議では、各担当コーチに強化ポイントを指示し、それに対する見解を求めた。中でも王監督が補強の強化ポイントに挙げているのが、捕手だ。「盗塁阻止率はヤクルトの古田なんか4割台だったんだろ。うちは残念ながら1割台。企画数を減らさないといけない」。宮崎フェニックスリーグにCSでベンチ入りした的場、田上、山崎の全3捕手を派遣したことにも、危機感が表れている。経験が重要視される捕手はトレードで強化する方針。王監督からは「しっかり守れる捕手を取って欲しい」(球団関係者)と要望が出されており、楽天藤井彰人捕手(31)、オリックス的山哲也捕手(37)をターゲットに調査を進めているもようだ。
 昨オフは大型補強を敢行した。01年ドラフト1巡目入団の寺原を交換要員にしてまで、横浜と多村のトレードを成立させた。FAでは巨人から小久保を獲得。新外国人選手もシーズン途中入団のスタンドリッジを含めると、5選手も加入した。今季も資金面ではソフトバンク本社から全面支援を取り付けている。CSを観戦に訪れた孫オーナーは「王監督の意向を全面的に支援します」と資金面でのバックアップを明言。ただ、今季の補強について王監督は“注釈”も加えた。
 王監督 矛盾するかもしれないが、九州に1つの球団としてホークスカラーを失ってもいけない。勝つためにFAで何でもかんでも取る、ということはしない。そのためにも若手の底上げを図らないとね。
 FAでは鹿児島出身の中日福留孝介外野手(30)が宣言した場合、獲得に動く可能性もあるが、王監督は来季限りの勇退を見据え、将来性にあふれたチームを財産としたい考え。現有戦力の底上げとピンポイント補強で、チーム再建を図る。
この記事通りなら、言う事はありません
将来を見据えた育成・補強をして欲しいです