9回までの試合としてはパ・リーグ史上最長5時間6分の死闘の結末は、ホークスの大逆転負けとなった。楽勝ムードから一転、7回は王監督がマウンドにいった直後に5番手の水田章雄投手(34)が逆転3ランを被弾。その後も一進一退の攻防が続いたが、10-11でまたも楽天に屈した。首位日本ハムとのゲーム差は今季最大の「5」に広がった。 もう精も根も尽き果てた。今季最長、5時間6分の長編ドラマとなった「北九州劇場」の結末は、漫画でもお目にかかれないような痛恨の大逆転負け。楽天戦4連敗を喫し、首位日本ハムとのゲーム差は今季最大の「5」に広がった。「とにかく…。きょうは水田を続投させた継投ミスだ。あとは何もない」。静かな口調ながら、誰も近づけない怒りのオーラ。王監督は大きな目で前を向き、1度として視線をそらすことはなかった。 誰も予想できなかった悪夢は7回に訪れた。リードを6点に広げ、逃げ切り態勢で3番手のスタンドリッジを投入。簡単に2死を取ったが、ここから急転した。四球を挟み、4本の長短打で瞬く間に4失点。その間に慌ててニコースキー、水田とつぎ込んだが、あと1アウトがどうしても取れない。そして、水田が代打関川に死球を与えたところで、ついに王監督の堪忍袋の緒が切れた。 1万8327人の観客がどよめく。一塁ベンチから背番号「89」がノッソリとあらわれたからだ。マウンドにできた突然の輪。「思い切り勝負しろ! 」。まず水田に向かって、王監督が叫んだ。さらに、小久保、松中、川崎、本多、山崎の面々を2度ほど順々に指さしながら、身ぶり手ぶりのゲキ。選手の顔は一様に硬直し、青ざめた。 ふがいない戦いぶりに、じっとしていられなかった。だから、マウンドにまで足を運び、自らの手と口を使って「闘魂」を注入した。しかし、水田に逆流を食い止めるだけの力はなかった。その直後、鉄平の逆転3ランは右翼席に舞い降りた。スコアボードに悲しく「7」と記され、6点のリードは吹っ飛んだ。 「マウンドで飛ばしたゲキ? あれは監督の責任だ」。帰りのバスに乗り込む直前、王監督はそう口にするのがやっとだった。勝つために動き、ナインの士気を鼓舞した。執念の行動も勝てば報われた。7回に田上のソロ、8回はブキャナンの適時打で2度にわたって追いついた。でも、それが精いっぱいだった。 「われわれは突き進むしかないんだ」。反攻ののろしを掲げながら、7月はまだ1勝。上昇気流に乗れない、もどかしさを抱えながら北九州に乗り込んだ。そこで、つけられた黒星。9イニングではパ最長の時間を費やし、勝てなかった。記録ずくめの最悪試合は、記憶にも残るのは間違いない。3位に沈んだ昨季ですら、首位との5差はなかった。身も心も打ちのめされた夜。王ホークスが最大の窮地に追い込まれた。新垣が早い回にマウンドを降りたところから始まったと思いますが
柳瀬は何とか食い止めてくれたのですが・・・
スタンドリッジが2アウトから炎上
ニコースキーに水田は緊急登板だったと思いますが
それにしても酷過ぎました
さらに同点の後の佐藤も簡単にリードを許し・・・
何とも言えない試合でした