割れんばかりの敵地の大歓声の中で、マウンド上の右腕のテンションも極限に達していた。1点リードの9回2死一、三塁。「ワイルドピッチでもいいと、開き直ってました」。2球続けてフォークで赤星のバットに空を切らせると、3球勝負。内角151キロで見逃し三振に仕留め、馬原はグラブをたたいて両拳を握った。両リーグ最速での20セーブ到達だ。

 先頭鳥谷に初球153キロをゴロで右前に運ばれたが、藤原のバントを冷静に処理し二塁封殺。さらに代打桧山を2ボールから空振り三振に切りながら、藤本に再び内角低めの153キロを右前打され一、三塁。逆転の走者を背負う薄氷のマウンドだった。「和田さんの時はいつもヒヤヒヤさせてしまうんで…」

 和田の先発試合での登板は昨年8月9日の日本ハム戦から8試合連続被安打。4月15日オリックス戦で3点リードで9回から和田の後を受け、2死後の失策絡みながら4安打で3点を失ったのが最たる例だ。「今日は調子が悪かった。フォークが抜けて…。赤星さんの時にやっと決まるようになった」。それでもカットボールを使うなどして無失点に抑えるあたり、投球の幅は広がっている。

 帰りの選手通路では背後から小久保にひやかされた。「今日だけは抑えてくれと思っとったよ。あそこで点取られたら、もうお前にはメシおごらんからな」。今季20セーブ目にも「数字のことは気にしてません」という馬原。リーグ断トツのセーブ数にも内容にも、まだまだ先がある。 
最近の馬原は安定感も出てきましたが、内容は危ない時もあります
昨日の登板も2本のヒットを打たれ同点のピンチでした
藤原のバント失敗が結果的に無失点につながりましたが
今後も厳しい場面での登板が予想されるので、しっかりと気を引き締めて欲しいです

阪神戦の2試合を見て思ったのですが
JFKが出てきた時の球場の雰囲気や抑えた時のガッツポーズ
ピンチを抑えて、次の攻撃で逆転するぞという雰囲気になってるのが分かりました
ホークス中継ぎ陣は、良くも悪くも冷静というか淡々としてるというか・・・
気合の入ったピッチングを見せてくれれば打線の奮起も期待出来るかもしれませんね