日替わりでヒーローが誕生
 4月20日から5月1日にかけて9連勝を記録するなど、ここ最近ホークスの調子がいい。2年ぶりの2ケタ連勝は黄金ルーキー「マーくん」こと東北楽天の田中将大投手に止められたものの、黒星はそこだけ。4日には西武との首位攻防戦に8対2と快勝し、1ゲーム差をつけて首位に立った。その間、日替わりでヒーローが誕生している。9連勝と5月3、4日にヒーローインタビューを受けた選手は以下の通りだ。

4月20日 小久保裕紀(北海道日本ハム戦/東京ドーム)
4月21日 多村仁(北海道日本ハム戦/東京ドーム)
4月22日 松中信彦(北海道日本ハム戦/東京ドーム)
4月25日 杉内俊哉、森本学(西武戦/ヤフードーム)
4月26日 ブキャナン(西武戦/ヤフードーム)
4月28日 ガトームソン(オリックス戦/京セラドーム大阪)
4月29日 小久保裕紀(オリックス戦/京セラドーム大阪)
4月30日 山崎勝己(オリックス戦/京セラドーム大阪)
5月1日 松中信彦、杉内俊哉、馬原孝浩(東北楽天戦/ヤフードーム)
5月3日 大村直之、柴原洋、本多雄一(東北楽天戦/ヤフードーム)
5月4日 本間満、新垣渚、田上秀則(西武戦/ヤフードーム)

 2度登場したのは、3・4月度の月間MVPを受賞した小久保、9連勝中に5本塁打、14打点と打撃好調の松中、チームトップの4勝を挙げている杉内の3選手だけ。彼らを含めた15人もの選手がスポットライトを浴びた。
 中でも地元ヤフードームで初のお立ち台に立った森本と本多は、チーム快進撃の陰の立役者だ。このコラムで何度も紹介しているように、一時期のホークス不振の最大の要因は川崎宗則の離脱だったが、森本はショートの守備で、本多は2番打者として、その穴をきっちりと埋めている。
「守備は最大の武器」と自信を持つ森本
 プロ5年目の森本はこの舞台に立つまで、幾度の困難を乗り越えてきた。ルーキーイヤーの春季キャンプで右肩を脱臼し、全治1年の重傷。2年目もひざを手術し、シーズンのほとんどを棒に振った。涙を流すほどの感慨深さがあったのでは、と思い感想を聞いてみたが、「それはないですね」とあっさり。むしろ「面白いことが言える雰囲気じゃなかった。残念です」と周囲を笑わせた。大阪生まれで関西人気質の彼らしい言葉だ。

 持ち味は堅実な守備。昨年は93試合に出場し、失策はゼロと完ぺきな守りを披露した。今季ももちろん、「守備は最大の武器」と自信を持っている。打撃でもコンパクトなスイングで右中間方向へヒットを放っており、首脳陣の評価はどんどん高まっている。
兄貴分の川崎と似ている本多
 一方の本多は、4月13日のコラムで紹介したとおり、やはりキーマンだった。そしてその期待にたがわぬ活躍を見せている。球団広報によれば、ここ最近の取材依頼数はチームトップクラス。最も売り出し中の若手選手だ。
 プロ2年目だが、初々しいという表現は似合わない。不調に陥っても自分で工夫し、それを乗り越えられる頼もしさを持っている。バットが振れていないと感じれば、試合直前や打席に入る前に全力でバットを振り、体のキレを増す努力をしている。左投手に対しては「ボールを見やすくするため」にバスターで打ちにいくようになった。その甲斐もあって打率は2割9分1厘まで上昇した。その姿勢や心構えは、兄貴分である川崎に似ている。このような選手の登場は久しぶりだ。

 ひとつ思い出したことがある。川崎の初めてのお立ち台は2003年5月3日だった。本多もまた、栄光の道の上に立った。彼のプロ野球人生にとって大きな一日となったのではないだろうか。
川崎のいない2番の穴をしっかり勤めている本多の功績は大きいです
1・2番の働きがホークス連勝の原動力となってるのは間違いないと思います
森本も堅実な守備と、勝負ところでの価値あるヒットやタイムリーと攻守に活躍してます
この二人が2番とショートの川崎の穴を埋めている事で打線にもつながりが出て
ホークスの勝利への流れが出来てるのだと思います
このままムネが帰ってきても、場所を譲らない気持ちで頑張って欲しいですね!