多村が怖い、007も来た! 福岡ソフトバンクの重量打線が早くも注目を集め始めた。キャンプ2日目の2日、トップを切ってロッテと阪神のスコアラーが生目の杜を来襲。ロッテのスコアラーは多村仁外野手(29)に「普通にやれば30本は打つ」とチェックを入れ、小久保、松中とともに形成する強力クリーンアップに警戒を強めた。この日は、北京五輪を目指す野球日本代表の星野仙一監督(60)も、生目の杜を訪問。多村は「選ばれれば光栄」と星野ジャパン入りも熱望した。 ■「12球団でも上位」 豪快なスイングが007を震え上がらせた。初日の「計3発」から一転して、小久保、多村、松中で「計19発」のサク越えが飛び出した午後のフリー打撃。その壮観な絵図に、バックネット裏上方のスタンドから、ロッテのスコアラー2人が目を光らせていた。 「小久保、多村の加入は大きい。2人が入ったことで(ロッテに移籍した)ズレータの穴は埋まっちゃうでしょう」。苦笑いしながら、初視察の感想を口にしたのは吉岡スコアラーだ。昨年の貧打がウソのようなホークスの重量打線。40発トリオに「12球団でも間違いなく上位のクリーンアップ」と警戒心をあらわにしたが、特にパ・リーグ初見参の多村には鋭いチェックを入れた。「普通にやれば30発は打つだろうね」。横浜から移籍の大砲を早々と“要注意人物”に指名した。 阪神とともに、12球団トップで生目の杜に現れた偵察部隊。ホークス同様、V奪回を目指すロッテを、重量感タップリに脅した。「試合以外で使うのはいつもこれ」という約1キロのマスコットバットで、72スイング中6本のサク越え。「まだまだ、全然ダメ」と言いながら、十分すぎるほどの恐怖を植え付けた。 ■「しっくり来ない」 新天地のキャンプには戸惑いもある。2日目のこの日、打撃練習の合間に王監督に自ら話しかけた。「地に足がついていない感じがする」。素直に悩みを打ち明けた王監督には「そんなことはない。足も使えてるし、ヘッドも走っている」と気遣われ、多村も「だいぶ気が楽になりました」と表情を緩めた。 「本人はしっくり来ないと言っていたけど、打球の速さ、飛距離と片りんは見せてもらっているからね。大丈夫。焦らなくていいんだ」。王監督にとっても、多村は打線復活のカギを握る重要な戦力。ロッテの視線を感じながら、気持ちのコントロールを促した。 ロッテは昨年、ホークスに5勝15敗と大きく負け越し。カード別で最多の借金10を抱え、前年の日本一から4位に転落した。「昨年はウチの投手陣も一発を警戒しなくてよかったが、今年は違うでしょう」(吉岡スコアラー)。本気度全開の徹底マーク。007の包囲網をかいくぐって、多村がアーチを量産する。怪我が多く評判はあまり良くなかった多村ですが、実力は折り紙つきです
去年は貧打に泣かされましたが、今年は小久保と共に松中を助け
ホークスを勝利に導いてくれるでしょう!!
なんてったって、12球団の中で最強のクリーンアップですから!!!