高谷アニキが「愛のカツ」だ。福岡ソフトバンクの新人合同自主トレが13日、西戸崎練習場(福岡市東区)でスタートした。9人中、最も軽快な動きで仲間を引っ張ったのは、最年長の高谷裕亮捕手(25=白鴎大)。ハードメニューに悲鳴を上げた高校生ルーキーを一喝し、早くもリーダーシップを発揮した。希望枠入団の大隣憲司投手(22=近大)ら投手陣にも「いつでも受ける準備はできている」と呼びかけるなど、即戦力の自覚タップリの始動となった。

 優しいアニキが、突然鬼の顔になった。午前中の入寮式が終わり、昼食をはさんで始まった新人合同自主トレ。100メートルのインターバル走に息も絶え絶えの伊奈が「キツイっすね…」と話しかけると、高谷の声のトーンがパッと変わった。

 「高い給料もらってやっとんやから、当たり前やろ! …って言われました。高谷さんは走るのも速いけど、精神的な部分がすごい。ほかの人とは言うことが違う」

 育成選手の山田も含めて、今年のルーキー9人の中で最年長。「やっぱり疲れましたね」と苦笑いで初日の感想を口にした高谷だが、すぐに表情を引き締めた。「最初から楽だとは思っていませんから。勝ち上がっていくために、きついことをやるのは当然です」。大学、社会人を経てプロ入りした25歳。その言葉や態度に、年下の選手たちが敏感に反応した。

 ルーキーながら、王監督が正捕手候補と位置づけた期待の即戦力。「高谷さんは意識が高い。いろいろといい話を聞かせてもらっています」(福田)。日々の生活で“アニキ”としての資質を発揮すると同時に、目標の開幕マスクを狙う準備も着々と進めている。

 「大隣、森福、川頭もいるし、声をかけてもらえればいつでも受ける準備はできている。部屋では(ホークス投手陣の)DVDを毎日見る。眠くても、少しでも見続けていけば違うはず」

 この日の自主トレは約3時間。100メートル×往復10本のインターバル走でもほぼトップをキープして体力の違いを見せつけると、全メニュー終了後にキャッチボール、ティー打撃などを自主的に追加。「もうちょっとやっておきたい」と即戦力の自覚を漂わせた。

 「仲良し集団になってはいけないけど同期は大切にしたい。お互いに高め合って、何年後かにみんなで1軍でやれればいいと思う」。あす15日には全首脳陣がそろって視察予定。光り始めたリーダーシップとともに、正捕手候補の存在感をアピールする。
やっぱり高谷は素晴らしい選手ですね!王監督はこの辺りも評価していましたからね。
こういう選手がいるという事が、ホークスが強さを維持できる要因でしょうね!
この調子で高谷には捕手陣も引っ張ってもらいたいです。