【24時間休まない唯一の関節】
就寝中はすべての関節が休息しています。ただし、顎関節は例外です。日中は1
分間に約2回、夜には1分間に約1回、唾液を飲み込むからです。唾液は顎関節
が動くことで飲み込まれるしくみになっており、そのとき顎関節は歯を噛むよう
に動きます。
【頭蓋骨を動かす役目がある】
頭蓋骨は8個の頭骨、14個の顔の骨など全部で
22個のパーツから成り立っています。
顎関節は、頭骨の中の側頭骨・上顎骨・下顎骨という3つの関節で構成され
ており、酸素や栄養を含む血液を脳へと運ぶポンプの役割があります。
【食べる・飲む動作を担う】
咀嚼は、歯・唇・舌・頬といった部位が連動することでおこる動作ですが、顎関
節が機能しなければ「ものを噛む」ことはできません。ちなみに、話すという行
為も顎関節が動いてはじめて成立します。
【まわりに重要な神経が通る】
顎関節周辺には眼神経、上顎神経、下顎神経の3つの神経があり、三叉神経と呼
ばれています。それには、顔面部の感覚と運動をつかさどる神経、眼球や瞳孔の
動きをつかさどる神経などが含まれます。
【頭部とからだのバランスを保つ】
平均的頭蓋骨の重さは大人で約6キロ。顎関節にズレがあり蓋骨の位置が前後左
右のいずれかに偏っていれば、重心がとれず頭部とからだのバランスを保持する
のがむずかしくなります。筋肉や靱帯に負担がかかり、不調の原因になります。