スキー指導用語99「攻め」「守り」 | スキーと登山 髙波太一ブログ

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山とスキーのいろいろ

検定や大会に挑戦するスキーヤーに対し

「攻めろー!」などの掛け声がありますが

どう言う意味でしょうか


「攻め」とは

積極的に 能動的に事を進める事です


英語で アタック オフェンス

別名 突っ込み ぶっ込み 攻撃 開放

熱血 ホット 熱く 気合 闘志

躍動 アグレッシブ ポジティブ 陽 


雪面や斜度、スピード、技術の壁、緊張感、

また山そのものを擬人化・擬獣化し

倒すべき乗り越えるべき敵かライバルと見て

それに向かって行く姿勢を表現したものです


鬼や魔物、モンスターに例えても良いですね


具体的な滑りで言えば推進系やカービング系の

技術を使えと解釈出来ます


焦って前のめりになり、ポジションが

崩れる場合もありますが

姿勢を崩しながらも難しい課題に立ち向かった

積極性を評価される時もあります


時には燃えるようなスキーを気合十分

雪面に叩き付けるのもありでしょう



「守り」とは

消極的に 受動的に事を進める事です


英語で ガード ディフェンス

別名 抑え 控え 落ち着き 防御 制御

冷静 クール 涼しく 通常 平常心

平静 パッシブ ネガティブ 隠 隠密


物理法則や自然のエネルギーはとてつもなく

強大で人間の知恵や工夫、技術など

簡単に木っ端微塵にさせます


こちらの考えはそんな大きな力に抗わず

認めて もうあるものとして

今度はそれを上手く利用して行こうと言う

姿勢を表現したものになります


燃えてる選手に「守れ」とは言いませんから

掛け声としては「冷静に」とか「丁寧に行こう」

などの言葉になります


また、擬人化擬獣化の話では自分の命、

身体をケガや外力から守るとも取れます


滑りで言えば制動系やずらし系の

技術を使えと解釈出来ますが

普段通りに滑れ の意味も含まれています


丁寧に滑りすぎてスピードが全然出なかった

と言う場合もありますが

無理してケガするよりは良いでしょう


風のように水のように 必要最低限の動きで

最適な働きが出来たら美しいですね



どちらが良い、優れていると言うのではなく

その時々の状況や精神状態に合わせ

サッと切り替えられるのが

滑りの幅と思います(^_-)


次回は100「お座敷スキー」です



スキー指導員 高波太一