乗鞍 休暇村ルート スキー | スキーと登山 髙波太一ブログ

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山とスキーのいろいろ

200224

乗鞍岳に行きました


5:00 休暇村P発
無料 30台 トイレ無し

シールは夜のうち板にセット
ヘッデンの電池も確認
1600m 外気0℃ 湿度45% 微風

まずはゲレンデ歩き
19番ユートピアコースに沿って
休暇村第2ペア山頂へ

更に18番迂回コースで
かもしかリフト山頂
乗鞍高原スキー場 S37.開業
(現Mt.乗鞍スキーリゾート)

この辺りまでは春山くらいの格好で大丈夫ですね
所要1時間
オープンは9時なので 歩いた方が早いです

6:10 ゲート 1970m

看板が2枚立っているきりですが
これより先はただの冬山
怪我しても遭難しても全て自己責任です
しっかりと装備、技術を磨いて行きましょう

はじめ 良くトレースの付いた
林間コースのような所を歩きます
10分ほどで29°の坂
ジグザグ登行で突破

6:33 日の出
予報通り良い天気になりそうです٩(^‿^)۶

6合目(?)の看板などあり

7:30 位ヶ原山荘分岐
ルートは直進 小屋へは右折
冬でもやってるんですね スゴイ

この次の坂を上り切った2400mで
森林限界となり、世界がガラッと変わります

急激に風が強くなるので体感温度ダダ下がり
この看板の前で厳冬期装備に
換装してから行った方が良いです

8:15 このだだっ広いのが 位ヶ原
ガスったら絶対分からなくなりますね
GPS必携 積雪3m以上

一番左が目指す剣ヶ峰
蚕玉岳 朝日岳 と続きます
右手には摩利支天
直下の3号カーブ下では2月1日に雪崩により
一名が亡くなられています
そのままメインルート(夏道)を行きましょう

事故当時の図などはこちらが分かりやすいです

9:00 トイレ小屋 2610m
閉鎖されてますが 幾らかの風凌ぎに使えますね
服装を整えたり行動食はここで
凍って来たのでクランポンを装着

肩の小屋の鞍部へ 斜度25° 
真正面から風が吹き付けてきます
完全な西風
フードに付けたしまむらのフェイクファーが
良い感じに機能してくれました

呼吸がしんどいので複式呼吸
夏も雪が残る所ですね

これは風紋の一種ですが まるで魚かイルカ
今にも泳ぎ出しそうです

流体に晒されたものは時間と共に
流線型になると言う好例
雪から生まれた雪魚ですね(*´∀`)♪ぎょぎょ

9:45 室堂ヶ原 2772m
−10℃ 100%
少し奥に東大宇宙線観測所
風除室がコンクリート製で休めます

板とストックを仕舞い、
アイゼンとピッケルに換装
今のうちにシールも剥がしておきます

宇宙船じゃなくて宇宙線、、
霧箱とかで観察出来る 宇宙から飛んでくる
放射能(放射線)の事ですね
手塚治虫のホラーSFを思い出しますo(^_-)O

摩利支天の山頂には旧国立天文台コロナ観測所
コロナ、クラウン、カローラは皆
冠を意味するとか

陽炎の神様の名の山に
太陽活動の観測所って粋ですね

ウイルスの方は目に見えないですが
予防・体を暖かくして(´ω`)


朝日岳へ直登
アイゼンはしっかり刺さりますが油断は禁物
斜度25°くらい
2975のピークへは行かず2950mで東を巻きます

直登よりトラバースの方が危険
フラットフッティング(ベタ足)で
爪の一本一本全部が氷に刺さるようにします
体重は山側に残して

11:45 蚕玉岳との鞍部
この先では火口壁にぶつかり登ってくる
収束した猛烈な風が荒れ狂っています

絶対に肌を露出しないように
また、着れるものは全て着込みます
体を完全に斜めにしても倒れません
20m/秒はあります

このような時は少し風下側に逃げるだけで
地形上 風が弱まります
※但し雪庇に注意

しゃがむのも有効ですが ここでは不十分
完全にうつ伏せになりハイハイ
体温を回復しいしい進みました

登山者が皆んな斜めになってるので
可笑しかったですね(^_^)

12:05 剣ヶ峰山頂 3026m
t=07:05 標高差=1426m

先に見えるのは大日岳 後ろは御嶽山
本宮神社奥宮(岐阜県側)の鳥居とお社は
ブリザガを食らったような感じ
エビの尻尾にまみれていました

すぐに東側(長野県側)へ回り込みます
打って変わって穏やかなスポット
こちらは朝日権現社
建物が風を防いでくれているのですね
神様仏様大工様に感謝です

積雪63㎝ −8℃ 100%

12:50 滑降開始
東側に広がる良い感じの斜面
続くは高天ヶ原
積雪147㎝ 斜度32°

一応テストしてみて
15㎝ほどの柔らか表層 昨夜降った雪
中〜下層は頑固です

様子を見ながらターン&ターン
雪崩ないかドキドキ
吹き溜りはサラサラ
氷もあるので 雪から雪へ

斜度的に山開きシュテムが丁度はまりますね
アイス地帯はエッジを立てて
クラスト、吹き溜りは順捻り
シュカブラはスピードを落として
腰高 凹凸を吸収しながら行きましょう

13:00 2800m
この辺りから左左 トイレ小屋方面へ

槍、奥穂、前穂が良く見えます
3号カーブの斜面も見え
そこだけ急になってる様子

雪面状況
左半分は降雨か日射で解けて再凍結した
ガタガタアイス
右半分は風で押されて吹き溜まった
中締まり 表面サラサラ雪

こう見るとほとんどがアイスですね

13:20 トイレ小屋 2610m
まだ時間も早いので登りっ返します
今度はツボ足で

15:25 宇宙線観測所 2778m 
0℃ 100%
2時間かかりました
風が午前中より増しています
おっくうでもちゃんと板履いた方が良いですね

ルートを変えて さっきのカリカリ沢へ
開脚して谷エッジを立てると安心です(^O^)
内転筋を意識しましょう
雪面内部方向に圧を与え食い込ませる感じで
外腰と外腿の体側に力を入れて
膝は少し 足の親指の側面と内クルブシ意識して

15:50 またトイレ小屋
所要02:30
帰りは位ヶ原山荘に寄って行きます
赤布に従って

16:05 位ヶ原山荘 2350m
無人でした
そのままエコーラインを下って
所々ショートカット出来ます

17:10 
かもしかリフトに合流
ゲレンデを普通に滑って

17:15 P着
t=04:25-02:30=01:55

温泉は「湯けむり館」
9:30〜20:00 火休 ¥730
乳白色の硫黄泉 掛け流し 露天あり
少しぬるめですが雪見風呂と硫化水素で
温泉感満載です

食事は「アビーロード」
大盛りパスタ美味しい♪(^o^)


簡単とは聞いてましたが
やはり3000m 舐めては行けませんね
今回はフードの改造と
リーシュコードを長くしたのが功を奏しました
ピッケルに巻いた滑り止めも正解でしたね

何よりも天気に恵まれた1日
アクセスが良いので
別ルートも試してみたいです(´∀`)

スキー指導員 高波太一