スキー指導用語44「5級」 | スキーと登山 髙波太一ブログ

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山とスキーのいろいろ

2023-24シーズン現在

SAJバッジテストの検定種目を
それぞれ書いていきます
※教程や赤本で改訂があれば更新します

バッジテストについては用語47を

斜度については用語30を

斜面状況については46を参照下さい

検定方式については94で後述します


「級別」のすぐ下の数字は
100点満点中の及第点に当たります

※見るポイントについては
県連、地域やスクール、各先生の解釈や
考え方により相当なバラつきがあります
あくまでいち検定員の例程度に捉えて下さい


「5級」
・50点(ゴーマル)
・講習内検定
①プルークボーゲン(緩斜整地)
※1種目のみ

SAJ規約・規定526 II.⑤参照


【概要】
「プルークボーゲン/整地の緩斜面」
が正式名称です

・バッジテストの初めの取っ掛かりが5級です
ごく緩く、圧雪されたバーンで
ハの字でなんとなくターンしながら
降りて来れれば合格です

・種目も1種目のみ、また講習内検定ですので
先生と滑っているうちに
いつの間にか点が付けられている形です

・合格を目指すというよりかは
バッジテストとはどんなものかと体験する
お試し的要素の段階になります

・所謂「5級のプルーク」であり、
トップが開いていても良いからテールで制動が
掛かっていて、回旋はまだ教えて無いので
ターンになっていなくても良いから
何となく行きたい方に進める と言うものです
※プルークは他に4級、準正指にあり


【趣旨】
・板をプルークの形にする事で迎え角が作られ、
抵抗が増えるのでスピードを制御する事が出来る
・重心移動という技術があり、中でも
外脚に荷重したり雪面を踏んで削る事で
強い制動が得られる
・重心移動と外足荷重により
制動を掛けつつ進行方向を変えられる
・蛇行する事は斜度を和らげる効果があり、
直下するよりもスピードを抑えられる

この辺りを感覚的にでも掴んで貰うのが
ねらいと言えます


【見られるポイント】
・基本ポジションがセンターにあるか
・プルークスタンスで滑っているか
・制動が掛かっているか
・ターンしているか
・ターンに際して重心移動が出来ているか
・外脚荷重とそれに伴うテールのズレから
制動、舵取りが出来ているか
などです


【減点】
一応は検定ですので
ターンせずただのハの字直滑降だったり
パラレルでスピードが出ているなどは
減点とします


【加点】
5級レベルでは見られない足首の前傾のキープや
ハッキリとした重心移動、
雪面へ真上から伝えられた圧、
安定した速度制御などが見られれば
加点として良いでしょう


【備考】
ストックの有無に付いては規定が無く、
足元に集中させたいだとか 危険だとか
初期段階から慣れさせるべきだとか
スクールによって条件・解釈が異なります
疑問点は電話で確認するのが早道ですね


まるはの子でも半日〜1日レッスンすれば
このくらいにはなります
合格=多人数に認められたと言う経験は
自信に繋がりますので
試しに受けさせてみるのも一つですね(^_^)
バッジ集めも楽しいものです

次回は45「4級」です

スキー指導員 高波太一