スキー指導用語21「一体化」 | スキーと登山 髙波太一ブログ

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「一体化」とは

タ・プローム遺跡やカフェオレのように

異種のものが混じり合い混然となった状態


スキー指導では
一つの運動が行われる際に
別の運動が同時に行われる事を言います

別名 融合 合体 同時 一緒に 一緒くたに
一本化 合わせて 混ぜて ガッチャンコ

発達段階で2種類あり、
①未熟な一体化
②習熟した一体化
があります

①未熟な一体化
例えば加重の為、外傾を取ろうとした時
合わせて谷の内膝に力が入り
角付けが強まってしまう

あるいはシュテムの開き出し動作を行う際、
合わせて上腕に力が入り
ストックを開いてしまう

などが挙げられます

これは目的と異なる運動をしているので、
言うなれば不純物
「一体化してしまっている」とも言えます

別名 違う動き 余計な動き 無駄な動き
やらなくていい動き 別動作
一緒くた ごっちゃ 混ざってる 混ぜこぜ

何でも始める時は全てが同じに見え、
どれが必要でどれが不要か分からず玉石混交
指摘を受けたり、より厳しい条件に晒される事で
淘汰・取捨選択され必要なものが残ります

この不純物を取り除いて行く過程が
上達や洗練と言えますね


②習熟した一体化
しっかりと動きの分離が出来た上で
改めて必要な動きだけを
同時に行う事を言います

例えば前項の外向傾姿勢+谷足加重
シュテム動作+ストックの構え
などがそれです

「一体化させる」とも言えます

別名 合体 同時 合わせ技 あいのこ ミックス
いいとこ取り ハイブリッド 


全ての運動が途切れなく
かつ必要なものだけが一体化され流れるように
繋がって行くのが 最終的に目指す
無駄の無い滑りと言えるでしょう


次回は22「運動の分離」です


スキー指導員 高波太一