4月6日は、忙しいやら、暑いやら、ご苦労さん。平安神宮から東山区宮川町歌舞練場へ向かいました。花街界隈は連休でもないのに、内外の観光客で一杯でございました。当然、渋滞・・・イライララ。
「京のおどり」と云えば、京都五花街と呼ばれる「祇園甲部・宮川町・上七軒・先斗町・祇園東」で繰り広げられる、可憐な舞踊ショーではございますが、タカナは祇園甲部や上七軒などで観覧した中でも、宮川町のそれは情緒と気品さがどこか、違うんやのう。

実は9年前、宮川町の「京おどり」を観覧し、芸・舞妓さんの美しさ・奥深い技倆に魅せられてしまったのでござる。

そもそも、「京のおどり」の発祥は東京「遷都」により京都が忘れ去られるのを恐れて、明治5年(1872)に京都博覧会が開かれたおり、その余興として舞妓・芸妓を揃えて「舞い」を披露しようと考え出されたのがその始まりだそうな。ナントナ、このような経緯は「平安神宮」とよく似ています。それだけ「遷都」の衝撃は大きかったのですne


明治元年「奠都(てんと)」の詔を発せられたと云われる、明治天皇は時に御年15才です。なにやら、近習の者たちの思惑・政治的な力が働いたとしか思えませんna。
そして、祐宮睦仁(さちのみやむつひと)天皇は崩御されたあと伏見桃山御陵でしずかに眠っていらっしゃりまする。落ち着く先はやはり「京」でござりましたか。

さてさて、宮川町歌舞練場「京おどり」の初演は昭和25年とか。タカナが観覧したのは第52回、平成13年4月11日と第61回、本年で2回目になりまする。

前回と比較して、外国のお客様が非常に多くなったと感じたました。欧米&アジアンパワーか?

「京おどり」宮川町歌舞練場  10/04/06撮影

【参考】「京おどり」頒布資料、京都新聞5月17日付記事、ウィキペディアなど

東西東西、皆の衆・・・「京おどり」の始まり、始まり・・・ドンドンドンドン、ピーッ、ピーッ。


《演目題名》「花絵姿京洛瑞祥(はなのえすがたみやこのずいしょう)」全七景

第一景 花景色都賑(はなげしきみやこのにぎわい)

芸妓、舞妓の美しい踊り姿 イメージ写真その1
・唄-遠近に春のかすみのたなびきて 心に秘めし仇名草 姿優るや嵐山の恋路も軽し渡月橋・・・ 

第二景 春姿娘舞扇(はるすがたむすめのまいおうぎ)

梅の花を愛で、梅の花の香りを楽しみ春を唄い囃します。 イメージ写真その2
・唄-春を待つ 梅の笑顔の色も増す 西山のぞむ大原野に 来連れし姿なまめきて逢瀬うれしい匂い梅・・・

第三景 白浪空紐縛(しらなみうつけのひもしばり)、コミカルな踊りです。

盗賊同士のコミカルな掛け合い踊り イメージ写真その3
・唄-月にむら雲 花には蝶 もつれもつれて白浪の 盗み働き丹羽街道(みち)・・・

第四景 玉藻金毛狐(たまもきんもうきつね)、物の怪がでる出し物、こういうのは定番なんですかね。歌舞伎にもありますし。

上総介廣常と 妖狐・玉藻の凄まじい戦いの踊り イメージ写真その4
・唄-夫れこの日の本を 妖魔襲い 火焔を放ち水を履む 驚電たちまち 虚空を裂きて悪獣妖狐の石魂 物凄まじ・・・

第五景 名花の舞姿(めいかのおどり)

その一 淡海節

ベテラン芸妓さんの名花の踊り イメージ写真その5
・唄-船を引き上げ 船をひきあげ 漁師は帰る あとに残るのは 櫓と櫂 波の音 
ヨイショコショ 浜の松風・・・

その二 西陣の花織

花織り娘たちの花やかな群舞   イメージ写真その6
・唄-京都 京都名物紅殻格子 花織り娘の機織る音は コットン コットン コットンコットン 錦織りこむ色の糸 恋はタテ糸 愛はヨコ糸 ソーレ ヨーイヨイヨイ 二つあわせて綴織り・・・

第六景 舞妓の童唄(まいこのわらべうた)

はんなり心和む、京の童唄の演奏と舞妓の明るい踊り イメージ写真その7
・唄-ひいふうみいよ 四方の景色を 春とながめて 梅にうぐいす ホホンホケキョとさえずる あすは祇園の二軒茶屋で 琴や三味線 はやしテンテン・・・

第七景 
宮川音頭-フィナーレ-、本当はもっと豪華絢爛なんですけど、イメージ写真しか披露できません。第52回の写真でご想像くださいませ。

さくらさくらの花舞台、豪華絢爛、総おどり イメージ写真その8
・唄-町も野山も花ざかり 京の都に春が来た 花の都に春が来た 花は宮川 花は宮川ヨーイ ヨイ ヨイ京おどり・・・

緞帳が下りても鳴り止まない、拍手、拍手。Standing Ovationでございます。

地方、舞妓ハン、芸妓ハン、美術・照明・小道具係など多くの方々による総合芸術に酔いしれましたぞよ。「ホンニ、日本に生まれて良かった、わいなー」。

◎追伸 おまけでございます。
第52回「京おどり」の実写と宮川町の風景をご披露致しておきます。第61回と比較してみてくださいませ。

※平成13年4月11日撮影したものの一部です。どうぞご覧あれ。

ウナギの寝床 宮川町町屋の風情

女性の変身願望を満たす場所、本物とどこが違いますかな?

本物の舞妓はんやったら、こんな品のいいイメージドスかな

第52回「京おどり」宮川町歌舞練場

踊りを見る前に舞妓ハン直々のお点前をしてもらいました。

第52回「京おどり」その1

第52回「京おどり」その2

第52回「京おどり」その3

第52回「京おどり」その4

第52回「京おどり」その5
第52回「京おどり」その6 フィナーレ-

第52回「京おどり」その7 フィナーレ-

◎ いかにフィナーレ-が豪華絢爛か、少しはお分かりになれたでしょう。

今後とも、宮川町の「京おどり」をご贔屓に、よろしゅうお頼み申しますえ。