4月6日(火)は今までの冷え込みが嘘のように、暖かく絶好の花見日和となりました。京都市、府には数限りない桜の名所がある中で、タカナは平安神宮内の神苑を選んだのです。それは何故か?
毎年、ここで開催される、しだれ桜観桜&黄昏ライトアップ・コンサートに感化された
だけでなく。
この神宮の創建にまつわる話を関係者からお聞きして、感銘したことが切っ掛けでございましてne。ここは単なる神社・回遊式庭園ではありません。

・平安神宮創建にかかった費用の殆どが多くの京都市民や奇特な人々の浄財によって賄われたという話でした。
「首都」をそして「帝」を奪われた旧帝都人の落胆ぶりは想像するに余りあるものだったと推察いたしますw。
そして、最近、首都東京・皇居におられる天皇家に関わるゴシップが巷にあふれ。苦悩される陛下のお姿がタカナの脳裡をかすめるのです。出所は「宮内庁」なのか?

ますます一極集中で肥大化する首都東京。騒然として、架空であれ迦陵頻伽(かりょうびんが)の風情・雅とはほど遠い場所に「皇居」があることに違和感を覚えるのです。

【迦陵頻伽(かりょうびんが)】広辞苑第六版
梵語 kalavinka 妙音鳥・好声鳥などと意訳)仏教で、雪山または極楽にいるという想像上の鳥。美妙な鳴き声を持つとされることから、仏の音声の形容ともする。その像は、人頭・鳥身の姿で表すことが多い。

箱物の官僚施設の首都移転より、「帝」が再び京都の何処かへお戻りなるのが一番、日本再生の早道と考えますが。皆さんはどう思われますか?

【参考】平安神宮資料・サイト・ウィキペディア、『花のうた-花の俳句・短歌集-』小学館、広辞苑第六版など


《平安神宮創建の沿革》

平安神宮は平安遷都1100年を記念して、明治28年に遷都のおや神様である第50代桓武天皇をご祭神として創建されました。
当時、京都の衰退ぶりは目を覆うものがありました。幕末の戦乱で市街地は荒廃し、明治維新によって事実上首都が東京へ遷ったことは人々の心に大きな打撃を与えました。

その状況下で京都を救ったのは、京都復興への市民の「情熱」と全国の人々の京都に対する「思い入れ」でした。数々の復興事業を展開し、教育、文化、産業、生活などすべての面において新しい京都が模索され、同時に古き良き京都の維持継承に力が注がれたのです。
これらの熱意と一連の町おこし事業が見事に結実して、平安神宮が創建されました。
千年以上も栄え続けた雅やかな京都を後世に伝えるために、京都復興にかけた多くの人々の遺志を後世に伝えるために、四海平安の祈りを込めて創建されたのです。

その後、皇紀2600年にあたる昭和15年には、市民の懇意によって平安京有終の天皇、第121代孝明天皇のご神霊が合わせ祀られ、「日本文化のふるさと京都」のおや神様として広く崇敬を集めることとなりました。

・先ずは、平安神宮の平面図をご覧になってくさい。

平安神宮の平面図  平安神宮サイト提供

寝殿造りでかつsymmetryの平安神宮   10/04/06撮影
建物は右近の橘、左近の桜といった寝殿造りですが、「平等院」と同じような造り=左右相称[symmetry]になってますよ。

応天門から大極殿を見わたすと朱色のの支柱類に、青緑の屋根瓦・左右に光る鴟尾が広い白砂に栄え青空とのコントラストが素晴らしい。

《神苑概要》
・総面積
33,000m2(約10,000坪)
・様 式
池泉回遊式庭園 国の名勝
(昭和50年指定)
・作 庭
7代目小川治兵衛(明治から昭和にかけて「植治(ウエジ)」と呼ばれ東山界隈に円山公園、無隣庵を始め幾多の名園を残す。)

それでは、左回廊部から門をくぐり神苑にはいりましょう。

1.南神苑に入ったら早速、手入れされた松やしだれ桜が棚に支えられて「ドオオ、ワタシ綺麗」とポーズをとってました。否、ポーズとってたのは妖しい女性達でした。失礼しました。

南神苑で記念写真に収まる、タカナ一族  
2.南神苑から西神苑を経て北側にまわると、小さなせせらぎで鴨が遊んでました。人間どもなど全く気にせず、せっせ、せっせと餌取りに夢中で「あなた達、暇ですね。」と云われる始末。

餌取りに忙しい鴨のつがい 
3.中神苑から東神苑にかけてがこの庭園の、メインスポットですかね。臥龍橋や杜若(カキツバタ)あり、そしてこの庭園の核になる建物が東神苑にあります。

◎ 尚美館(ショウビカン-通称=貴賓館)、例の黄昏コンサートの舞台になる処。

◎ 泰平閣(タイヘイカク-通称=橋 殿)、どこかで見たような・・・橋の中央にある、鳳凰をいただく楼閣は「銀閣寺」に似ていませんかne。この辺りにはスッポンが棲んでまっせ。

言葉に尽くしがたい優美さを披露してくれます。何れも大正の始めに京都御所より御下賜された建物で、当時御苑で開催されていた京都博覧会で使用されていたそうな。

東神苑の泰平閣を望むその1 

東神苑の泰平閣を望むその2

東神苑の尚美館その1 

東神苑の尚美館その2
感性の豊かさ・繊細さに驚嘆し、我ら日本人として誇りに思いまする。
この神苑の素晴らしさを堪能し、タカナ達はご満悦でございました。

ご満悦の妖しい女性とタカナ 
・[古今集-在原業平の歌]
世の中に絶えて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし

・[古今集-凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)の歌]
わが宿の花見がてらにくる人は 散りなむのちぞ恋ひしかるべき

・このシリーズの最後は「月は東に東山・・・」豪華絢爛な世界へご案内致しましょう。