2月5日 朝
6時50分。目が覚める。体中が痛い。昨夜のナイターで2時間半、ぶっ通しで試合をやったからだ。足の筋肉がパンパンに張っている感じだ。それに眠い。朝練は7時からだが、もうひと眠りしたい。なにしろ寝るのが遅くなっているからしんどいのだ。
「先生!」テニス部のやつが起こしに来た。気合を入れて起きる。着替えて、歯を磨いて、コートへ行く。やってる、やってる。(さあ、頑張るか!)しかし、子ども達は今一つ元気がない。声が小さく、練習をやっている感じがしない。『自分で声を出せ!』『声が小さいぞ!』『分かったのか!』15分程練習するが、一向に声が出ないので、アホらしくなり・・・家に帰る。新聞を読み、朝ご飯を食べて学校へ・・・

1組は元気がよかった。朝の学活で歌を歌う。なかなかいい。子ども達が一生懸命歌う時の顔ってとても好きだ。一城なんかを見ていると、ホントにいい顔してるなーって思う。(テニス部の奴らに見せてやりたいね。)ふと、甲子園を思い出す。
ブラウン管に映る高校球児たちはみんなこういう顔をしているんだ。だから、見ていて爽やかなんだ。そう思った。
1組全員がもし、そういう顔で歌ったら・・・感動するだろうなあ。一人一人がそういう気持ちになれたら、素晴らしいだろうなあ。俺は土曜日がとっても楽しみになってきた。

2時間目 理科
プリントをやった『静かにやれよ・・・』と言っても、今日は何故かザワついていた。「わかんなーい!」「これ、どういう意味?」「なんで、なんで、どうして、どうして?」「ね、秋分の反対って節分?」『あのねー、それは春分でしょうが・・・節分っていうのは豆まきする日・・・』  20分後・・・『さあ、解説するぞう。いっかあ。』ザワザワ。『もしもだ。北極に人が立っていたら、北極星はどこの方向に見える?』「真上」「90度」『んだあ。』『ほんじゃあ、赤道にたったら、もし見えるとしたら、どこに見える?』「180度」「0度」「水平線」『そうだ!・・・ということは、北極星が35度のところに見える場所は北緯何度だ?』「35度」『あったりーっ!』『さあてとだ。』ここいらで教室がざわついてきた。俺は思わず言った。『黙るなーっ!』「ギャーハッハッハ」「もうダメ」「どうしたの?」「何て言ったの?今」『あのなあ~。バカヤロウ。お前がいけないんだぞ、あづさ。直ぐ後ろと話をするから。』「あ、誤魔化してら。」「はい、黙るなね。黙るなと」教室はもう大爆笑。いつの間にかチャイムが鳴ったのでありました。     ともや

*部活をほったらかして家に帰る・・・若いというか、幼稚というか・・恥ずかしい限りです。『黙るなーっ!』には笑いました。多分、“黙れ”と“ふざけるな”が一緒に出て来ちゃったんでしょうね。