多くは語らない。
少しの勇気で未来は開ける。
開いた扉の奥から誰かの声がする。
でも、私を探しているわけではないみたいだ。
あなたはこっちに向かって歩いてくる。
私を見たあなたはこう呟く。
「どこかで会ったこと・・・あるような」
うん。そうだよ。
私はあなたを知っている。
でも、あなたは私を知っている気がするだけ。
なんだか寂しいな。
どこにでもいる様な顔をして、
おぼっこい雰囲気を纏って、
なんの取り柄もない私に
彼が気づいてくれるわけないんです。
そう、あの日みたく
いつものフラれフラグ
まだ好きとかそんなんじゃないけど
閉ざされた扉にノックしてみて
きっと開けるためのパスワードは“ANATA”みたい
また、同じ繰り返しの日々に慣れていく。
明日は?明日は?ってそう言って来るはずのない未来を想像するだけ。
その未知な未来は誰のためでもない。
私が変えるべき分岐点があった。
それに気づいたのは後悔だった。
あの時あーしてたら?
あの時こーしてたら?
あの時そーしてたら?
なんて、戻れない過去を辿って行くように考えるだけ
その時間はもう戻らない。
あなたは私の事なんて見えていなかった。
私はあなたにとって只のエキストラに尽きない。