最近アメリカで未成年へのワクチン接種を推奨する発言が続いている。
日本でも親との接種でワクチン推奨しようかという動きもある。
まず問いたいのは、未成年者に対して政府は接種のメリットについて誠実に説明しているのだろうか。
リスクが高い層にワクチンは理解できるが、
死亡数だけをみると、未成年者のコロナリスクは、インフルエンザよりも明らかに低い。
子供も含め感染者が減れば今みたいに休校と復帰を繰り返すようなことは減り、現場の負担は軽くなるだろうが、
それは大人や社会のための接種であり、子ども本人のための接種ではない。
以下小児学会での未成年のワクチン接種だが、積極的に推奨するような書き方にはなっていない。
http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=374
ワクチン接種に関しては12歳~15歳は親の同意書が必要であり、
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0058.html
現実的には親が子どもの意思決定を代行することになる。
未成年のインフォームドコンセントは実はなかなか複雑な問題である。
親権者が、医療機関の必要と考える医療を子に与えない場合、医療ネグレクトの問題となり、医療機関は、親権者に子を監護させることが不適当として、児童相談所に通告しなければならない。
コロナワクチン接種をしないことが医療ネグレクトになるのかといえば、任意接種である以上、医療ネグレクトにはならないだろうが。
ちなみに子どもの治験において、親に対してインフォームド・コンセントを取ると同時に、子どもに対してもできる限りインフォームド・アセントを取るようだ。子どもの年齢や発達に合わせて、わかりやすい言葉で、可能な限り治験に関する内容の説明を行うとある。
コロナワクチンは特例承認とはいえ、治験中のワクチンには違いない。
しかし子どもに対して丁寧なインフォームド・アセントを取っているのだろうか。
万が一が起こった場合親は悔やみきれないだろうし、十分な説明が無ければ子どもはワクチンに対するリスクもリターンも深く理解しないまま未来を奪われることになってしまう。
また親が仕事の関係等でコロナにかかりたくないという理由で嫌がる子どもにワクチンを打たせる可能性もある。
子どもに対する同意はもっと真剣に考えるべきである。
重ねていうが未成年者のコロナのリスクは限りなく0に近い。
https://www.bbc.com/japanese/57773186
この記事にあるように、基礎疾患を持っている層などリスクが上がるならワクチン接種はありえる。
もしこの程度のリスクでワクチンを強要するなら、あらゆる感染症に関して治験ワクチンを打たすくらい
過剰予防を要求しないと釣り合わない。
子どものためにワクチンを打つならともかく、大人や社会のために子どもにワクチンを打たすなどありえない。
打つ打たないの判断も含めて、子どもを守るために動くのが大人の責務ではないだろうか。
この間政府は重症化リスクの低い層にワクチン接種のメリットを少しでも訴えただろうか、学校でもきちんと説明しただろうか。
そんなに子どもにも打たせたいのなら、政府も有権者だけでなく子ども一人ひとり紳士に向き合って説明すべきである。


