2023年10月26日(木)

 

10時 BPCラウンドテーブル

   (カンファレンス概要)

アジア太平洋地域都市との経済交流の促進を目的としたネットワーク構築のためのカンファレンス。大阪からは横山市長による大阪における経済交流促進の取組をプレゼンテーション。

 

12時 メルボルンポートオーソリティーとのランチミーティング

(意見交換概要)

メルボルン港は完全民営化されており、各種ファンドから出資を受ける民間企業が経営権を取得し運営している。売上は約500億ほどであり、利益はさすがに教えてくれなかった。継続的に投資が必要である一方で、株主に対しての配当も必要で難しい経営を必要とする。

またメルボルンヨットクラブの会長、北港ヨットクラブ会長とのメルボルン大阪カップに関しての意見交換を実施。万博の時期にレースを開催するとともに、環境問題への対応として、ヨットレース中に海洋プラスチックを検査するためのサンプル取得しながらのレースを検討中。大阪関西万博の理念のひとつであるSDGS達成にそぐう形での開催を考えている。

 

13時半 メルボルンポートオーソリティーとの意見交換

(意見交換概要)

メルボルン港の運営について説明。約1兆円でポートオーソリティーは経営権を取得。現在港関連事業者のために輸送列車の検討等、様々な投資を行いながら港の機能強化を行っている。現在のコンテナ取扱は約300万TEU。人口の大幅増に合わせて港の整備は急務。また港湾におけるゼロエミッション達成のために、港湾施設を電気化していっているとのこと。

 

 

15時半 メルボルン市議会議員との意見交換

(意見交換概要)

メルボルン市議会議員と市政に関する様々な点で意見交換。

選挙制度に関しては、オーストラリアは投票における罰金制度があり投票率は高い。ただ最近は罰金を払ってでも投票に来ない人も増えており、投票率は60%台まで低下することもある。またメルボルン市の投票権には居住投票権と事業投票権がある。居住投票券に関しては一定期間居住していれば国籍を有していなくても投票可能。事業投票権は、登録されている事業についての経営者に対して権利がある。

政治への市民参加に関しては、メルボルン市は全議案に関して市民に対して公聴会を実施している。市民は公聴会で意見を言うことも可能であるし、また委員会においては市民も発現が可能になっている。

ICT活用に関しては、公聴会はZOOMでも行われオンラインでも発言が可能。本会議もオンラインで議決権の行使も可能となっている。

IRに関しては様々な意見があるが、ビクトリア州の財政には多大な貢献をしている。ただカジノ関連の行政への収入はビクトリア州が握り、メルボルン市には家賃しか入ってこないことに関して、現在も不満が募っている。

 

18時半 大阪市主催答礼兼BPCランウンドテーブルレセプション

(レセプション概要)

この間大阪市への訪問対応・視察対応・レセプション等に対する答礼レセプション。メルボルン市長・総領事・各種財界要人をはじめ多数参加。個人としては近くにBPCの責任者の方がいたので、メルボルンにおけるビジネス環境や教育環境について意見交換した。4日目にもなるとちょっと英語になれてきて、言葉が出やすい。ただ今日は間に通訳さんいたのでめっちゃ楽。でも甘えてたらあかんなーとも。スタートアップを重視ししており、ビジネスにできるスキルがあるかが重要であり学歴の重要度は落ちているとのこと。教育現場においてもベンチャーを題材にした授業も行われており、若い世代からスタートアップへの意識づけが行われている。エネルギー産業においては、水素活用も重要な選択肢となっており、日本やアジア諸国でカンファレンスすることも多いとのことである。

 

21時 ホテル着

 

(10/26雑感)

BPC、港管理、議会改革と多岐に渡った。

港は完全に民営化され、それが現場のニーズの吸い上げに対してスピード感を持って対応できているように思う。大阪でも夢洲を港湾機能に使うのではなく、観光に使うことに転換したことから、港湾機能の強化を今後どう考えるか新たなビジョンが必要に思う。

議会は日本より市民への説明の機会ははるかに多い。またビジネスが無ければ街は発展しない。メルボルンの事業者への選挙権はこれを体現していると思う。事業者の意見を街にどう反映させるか大阪でも考える必要がある。議会のICTは現行技術で当然できることはメルボルンでもやっている。日本が周回遅れなんだと感じる。