はじめての予算質疑、私の持ち時間は100分でした!

さすがに長いので、ネタを小出しで・・・


・財政問題

 28年度予算では、通常収支不足が153億円。

 簡単にいうと、収入から支出を引いた分で、不用地売却や貯金(財政調整基金)の取り崩し無しでの収支で、まあまだマイナスということです。

 平成24年度の粗い試算での資料では平成24年度535億のマイナスだったのを思えばかなりの改善はされています。

 

 そこでこの見込みの前提をひとつひとつ確認しながら、収入・支出・貯金の見込みを財政局にご答弁いただきました。


収入

 市の試算ではまあ向こう10年ほぼ横ばい。国の予想である「ベースラインケース」を元に算出したとのこと。

 私に言わせれば大甘かと。この人口減少時代の税収減と、アベノミクスの反動を考えれば、そんな予想はありえないかと思います。

 まあ役所も何かの理由付けはいるんでしょうが、実態とは遠いでしょうね。

 

 また法人市民税の法人税割税率を引き下げ、別途国税化することにより、大阪市の税収が下がることになります。

 結果だけいうと地方格差を是正するため、大阪市の税収は減るが地方を増やすということです。

 また消費税増税予定ですが、これも福祉にしか使えないので、かなりの縛りありです。

 減収リスクばかりにしか思えません。


支出

 今後福祉費用は増えていくでしょうね。また老朽化してきた市所有施設の補修・建替でかなりのコストが予想されます。

 「大阪市公共施設マネジメント基本方針」では修繕・建築で年700億、維持管理で年165億でていくとのこと。

 また市が保証している事業で、借金が返済できなくなった場合の肩代わりのリスクもあります。

 支出は増える予想しかないです。


貯金

 財政って予想が難しいので、見込みをはずしたときの調整用に「財政調整基金」というのをもっています。

 これが28年度末見込みで1,573億円とのこと。ただオーク200の事業失敗への対応をここから出す分が446億あり、実質的には1000億くらいしか使えません。

 また公債償還基金といって、10年満期返済とかの借金を毎年積み立てて満期返済に備えるというもの。

 28年度末で4664億円ですが、満期返済のためのものですのでもちろん手を付けてはなりません。

 住宅ローンを考えてもらえれば想像できるかと思いますが、住宅ローンを満期返済にしたとしても、当然毎年返済に向けて積み立てますよね?積み立てられない人が満期時に返せるとはとても思えません。

 これに手をつけようって意見もありますが、とんでもない話ですね。


 長々と書きましたが、

収入減リスクはあっても増は難しそう

支出は何もしなければまず増えていく

ストックもそれほどない


となるときっちり引き締めていきたいということです。

確かにここ数年は予想を上回るペースで市政改革を行い、支出を減らしてきましたが、手を緩めればあっという間に元に戻ります。

あちこちから、改善してきたのだから今こそお金を使おう!!って意見が聞こえてきますが、ほんと民間の感覚からしたら緩いです。

まだ収入の範囲でサービスすることさえできていないのに、そんな意見を出すのが信じられません。

 

というお話でした、ここの部分で約40分の質疑でした。

かなりはしょったので、興味ある方は動画でも・・・