『エリザベス1世~神の光栄なる下僕~』 Vol.71 | 清く図太くしたたかに!3日で読める!リーダーが強運で居続けるための「人間学読本」ヨーロッパ英雄史小説

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エリザベス1世

エリザベス1世

(以下、前回からの続き)



このエリザベスの懇願が功を奏したか、結局のところ摂政卿と枢密院側は、トマス・シーモア海軍卿さえ「処分」出来れば他は取るに足らないと判断したのか?アシュレイ夫妻とトマス・パリーは釈放されることとなった。

3月20日、トマス・シーモア海軍卿の刑が執行され、彼は断頭台の露と消えた。エリザベスは人知れず、心の奥底では慟哭したろうが、表面は努めて平静を装い、日記にもこう記した。「この日、一人の男が処刑された。小才は効くが大局を観ることが出来ない男だった」

エリザベスの日記のこの一行が、全てを表していると言っても過言ではない。小才が効く人間は、なまじ自分の能力に自信があるだけに行動が危なっかしい。調子に乗って周囲の状況が見えなくなり、己の力を過信して猛進する。そして決定な躓きを見せて、そこで全てが終わってしまうケースが多い。

人間は時に愚かなフリを演じなければいけない時、時勢を観て忍耐力を発揮しなければいけない時、そして自らの分際を知らなけれないけない時がある。トマス・シーモア海軍卿はそれが出来なかった。彼には中国の古典『老子』のこの言葉を贈りたい。「魚は淵より脱すべからず。国の利器は以て人に示すべからず」

「魚は深い淵に潜んでそこから出てはいけない。陸に上がろうものなら死んでしまう」
「自分の武器や聡明さは、そう易々と人に見せびらかすものではない」

海軍卿にまで登り詰めたことで満足して、兄・摂政卿の下で泳いでいるだけであれば、もう少しマシな晩年を送ることが出来たかもしれない。泳げるのに任せて縁を飛び出そうとした所には悲劇が待っていた。以て他山の石としたい。

エリザベスもようやくのことで一難去ったとは言え、この一連のスキャンダルは相当に彼女自身の心身にも、世間体にも傷をつけるものとなってしまった。エリザベスはしばらくは服装も質素に、人に謗られる行動も控えて、ひたすらに学問に専念する生活を送ることとなった。一方で時代は、早くも次の激流を用意しつつあった。

(以下、次回に続く)

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