3/10
この日は時化なのでウニ割りの仕事!
なんか今年の3月は時化が多い気がする。
気のせいかな?
朝の10時頃に雨があがったので、そこからウニ割り
12時頃にお昼ご飯とワカメの手入れ
妻が作ってくれたビーフシチュー!めちゃうま。
雨降る前に家の一室に避難させて除湿機と扇風機でフル稼働
翌日は快晴だから1日は家の中で放置
14時~16時にはウニ掃除
16時~18時でウニの製品化
でこの日は板ウニ37枚になりました。
3万円ちょっとかな?
5ドウマル(750個程)を割ってこの枚数だったので、よくも無く悪くも無く。
いつもの平均値
よかった。
去年から自分は「時化の日」に焦点を合わせて仕事を組み立てているので、割と時化の日でも前ほど暇ではなくなりました。
漁師をしていて感じた、水揚げが伸び悩む一番の壁が時化という天気に左右される問題。
人の力ではどうにもならない問題。
それさえクリアできれば漁師という職業は、とても自由で楽しく稼げる仕事だと確信していました。
独立1年目頃は凪の日だけに焦点を合わせて、いかに1日で長く働き多くの魚を釣る事ができるか。
そしてその釣った魚をいかに高く売るか。
という短期的なスパンで結果を求める形での取り組みでした。
凪の日に1日頑張って5万6万円の魚を釣る大漁の日があっても、2日時化、1日不漁が前後にあれば4分の1以下です。
4日に1度大漁があっても経費を考えれば、1日経費をかけずに1万円稼いでいた方が得です。
ようするに、その程度の水揚げならばアルバイトをしていた方が稼げます。
あ
これはダメだ。
凪の日に集中していても話しにならない。
結果はすぐに出ました。
ならば、稼げない時化の日に焦点を合わせて仕事を組み立ててみよう。
もしかしたら何か変わるかもしれない。
時化の日に何があるだろう?何ができるだろう?
と考えて考えてめちゃくちゃ考えて調べて、他の港でたまーに出荷されるウニに着目。
このウニって生かして製品にするんだよな…。
それなら生かしまくって時化の日に割ればいいんじゃないか?と。
去年まではうちの港でも、2月からウニを獲る事はほぼ不可能でした。
(ウェットスーツ着用不可だったので凍死まっしぐらです。)
それを運営委員長と掛け合った結果1年で港のシステムを変えてくれてウニの仕事ができるようになりました。
発案から2~3年はかかると思っていましたが、運営委員長と役員、港の方々のおかげです。
なにせうちの港で誰一人やらないウニの仕事の仕様変更は、俺個人の為の変更といっても過言ではなかったからです。
「いまさら変えても、あんな寒くて面倒すぎるウニの仕事なんて誰がやるの?」という話
理解が無ければ到底実現はできませんでしたが、必死さが伝わったのかもしれません。
本当に運良くいい港に来たもんだ。
それから去年はとにかく時化の日に着目して、いかにこの日に仕事を作れるか。
今までと違い凪の日は稼ぐ日ではなく、時化の日に仕事を作るための日にしよう。
稼げる日に稼がず、稼げない日に繋げようと
自分の中の仕事の常識を覆す必要がありました。
結果、稼げると思っていた凪の日に焦点をあわせた仕事よりも、稼げないと思っていた時化の日に焦点をあわせた仕事は3倍近くの水揚げを叩き出してくれました。
ウニで稼げたのは一つの強みを得た結果ではありますが成功とは言えません。
一つの強みは同時に自分の弱点を作ってしまったとも言えます。
何か一つに頼れば頼るほど、バランスが悪く脆くなるものです。
ならば去年には無い弱点を補う物をと探して見つけたのが海草類です
ずーーーーーっと着目はしていたのですが、やりたい事が多すぎて手がなかなか出せていなかった物です。
目標は自分のウニの水揚げを同じ仕事の特徴を持つ海草で上回る事です。
このウニの仕事は、弱点を補える仕事を確立して初めてただの結果ではなく成功になるんじゃないかと思っています。
ただきつい!
色々考えてもこれは難易度が高い。
ウニは2月~5月末。いつでも大量に取れて値段が高い高級食材。
1年のノウハウがあり、品質も効率も上がっている。
海草は獲れる時期がまちまちで、乾燥販売にしても個人売が基本。
故に生の場合は輸送コストが莫大。
ノウハウも加工機材も無い。
海草がウニより優れている点は、取るのが少し楽。
手間と精神疲労がウニよりは少ない。
現状種類が4種類ある。(ワカメ、フノリ、アカモク、ヒジキ)
ウニ駆除による海草の増加も見込めるかもしれないけど謎。
めちゃくちゃ美味しいんだけどな~…。
これをどう生かせば良いのか。
仕事って、こんな事を考えてワクワクできるのが醍醐味の一つですよね。
こんな話をすると妻も乗ってくれるので楽しい。
ウニのクオリティも上げつつ、それを上回るほどの海草。
う~む
まー。
できる事はコツコツと。
まずは天気予報を見て、ワカメをうまく干す練習だ!
ワカメを上手に干す事すらままならないので先が思いやられる。
一本釣り漁師で独立して海草に必死になれる人生が来るなんて、夢にも思わなかった







