これまでの仕事で漁師の仕事に生かされた物ってありますか?

 

俺「お金を管理したり、データを読むという経験です。」

 

えっ?意外です!

 

 

これまで色々とインタビューなど受けてきましたが、この返答をすると驚かれます。

 

 

自分が19歳の頃に入社したSNS系の会社ではとにかく文字と数値との睨めっこ

 

どういった文字に人は反応し、その反応は色々な数値として現れる。

そんな業界でした。

 

そんな2年も3年も人と数値の関係を毎日10時間以上も睨めっこをしていると、色々な事に気が付きます。

 

その気付きを見やすいデータにまとめて上司に報告。

そうすると、自分の役職が上がり給料が増える。

 

「あ、この会社ではこの数値と意味が一番需要のある仕事なんだ」

 

 

大体その数値には意味があります。

売り上げ単体では見えなくても、リピート率と掛け合わせたら

「一発目のインパクトは良いけど、リピート率は低いから一発屋で終わる可能性がある」

 

では何故か

 

問題を的確に掘り下げる事が楽になります。

売り上げだけでは見えない、先の可能性を見据える事ができたりします。

 

 

夜の風俗の仕事でも一緒でした。

 

売り上げ、客単価、リピート率、曜日、月

とわかりやすい数値から

 

女性従業員の数と売り上げの比率、定着率、指名率、月、曜日別の面接の回数

 

色々な物を見るだけで、欠点や弱さ、強さ、人の心の動きっていうのがすごい見えてきたりします。

冬があけて気温が○℃以上に上がってきたり、12月のクリスマス付近になると風俗人増えるなー!とか

 

この月女の子の出勤めっちゃ増えてるやん!使っちゃってお金ないんやなーとか。

 

 

あとはその問題に的確にピンポイントな一押しをすると、小さい変化で大きな結果を出せたりします。

 

 

 

人の心や自分の心ってわかりにくいですよね。

 

人に聞いても本当の事を言っているのかわからないし、流行りの忖度。価値観だって1人1人全く違う

自分だって昨日今日ならまだしも、一ヶ月前、二ヶ月前、ましては1年前の気持ちなんてのは覚えている人なんて居ないと思います。

 

人の話や記憶、自分の過去の気持ちっていうのは曖昧すぎて、それを見て物事を判断するというのはすごく大変です。

 

 

それでも、数値の記録は1は1として記録されます。

その1が何を語っているのかを見るのって、とても面白いです。

 

 

家計簿で言うのなら、娯楽費、食費、衣類費、交際費などが増える傾向のある季節や時期

出勤日数や残業の数、付き合いの数などを見ると

 

「あー、このときは仕事で無理しすぎてストレス発散の為にお金いっぱい使ったな」とか

自分はどんなストレスに弱いんだなというのが見えたり

 

 

2年も記録をつければ、月別で比較できますし3年も記録をつければ予想と対策が比較的容易になります。

同じような月に出費の増減があるなら、今年は意識して増える時期に減らし、減る時期に減らしたらどうなるか。

 

そうすると、なぜか収入はかわらないのに支出が減って貯蓄が増えたなーとか。

 

 

漁師になろう!お金を貯めなきゃ!

 

と思った9年前から今日も家計簿を付けていますが、自分の使い道を辿る事で自分自身、自分の家庭の在り方が見えてきます。

数値を通じて心を読むには、お金を見るのが手っ取り早いんですよね。

 

対話で読むなら、口癖の回数やまばたきの回数、足を組みなおした数などの数値はよくあげられますが。

そんなリアルタイムな自分の癖を記録なんていちいちできませんしね。

 

 

それは漁師生活になっても通じる事なんですよね。

 

水温が28度より上になったらサザエ一気に弱って死んでくなー。とか

10月の終わりになって水温が22度付近になるとイワシの反応が一気に底に沈むなー。とか

1度の出荷で何箱以上でたら値崩れしやすいなーとか。

 

そういった大きな情報から

この月は何回の出漁で、どれだけ経費がかかってどれだけの水揚げがあったか。

 

この漁は稼いでいるように見えて、経費かかりすぎやんけ!とか

 

1年全体の水揚げの海産物別のデータと経費を掛け合わせて、未来性の有無

そして、水揚げが良いからといってその漁に頼りすぎていないか。

その漁がダメになった時の代替案はあるのか。

余裕があるなら、今のうちから挑戦できる物はないか。

 

データを見て対策を立てる事は今からでもできます。

 

 

 

ちょこちょこ出荷してみて、何日時化が続けば大体値段が上がったり下がったりする傾向があるのか。

この物の大体の限界の出荷価格はいくら程なのか。

市場の違いで海産物別の需要の差はどの位あるのか。

需要の差での値段の差は大体幾らほどの期待値なのか。

 

そういった物を見ていくと人の本当の欲しい、いらない。が見えたりします。

 

同じ量の魚でも、ちょこっと出荷する日を考えたら水揚げが20%30%平均であがるなんてよくあります。

20%30%、魚を多く釣ろうと思ったら物凄い努力が必要になりますが、出荷の日を変えるなんてのはそこまでの苦労はありません。

魚が死ぬかもってリスク位です。

 

 

高い!安い!だけで終わるにはもったいない程の沢山の意味がこの数値には隠れていたりします。

言葉で嘘や本当というのは簡単に出せますが、自然に出てくる数値を意図的に操作する人というのは普段生活していたらまず出会う事は無いです。

そもそも偽の数値というのは、他の要素を持った数値と掛け合わせると歪な結果になったりします。

改ざんなどがばれるのはその為でしょうね。

 

 

会社や組織の様に大きな数値やたくさんの数値が飛びあう場所で、意味を読み解くのはとても大変です。

その道のプロは物凄い頭のいい人だと思います。

 

 

ですが、自分の家計簿やお小遣い帳で読み解くのは比較的簡単ですし今すぐ誰でもできちゃいます。

これまで見えなかった物がもしかしたら見えてくるかもしれません。

 

生活の中には山ほどの数字がありますが、もしかしたらその中に自分の人生を一変させる程の物が隠れているかもしれません。

もしかしたら、今日コンビニでもらったレシートに重大なヒントが隠れているかもしれません。

 

12/3日に出荷した6500円だったヒラマサ

ぴったり100cmでした!

 

出荷する魚のサイズを測ったの初めてじゃないかな。

 

最近何故か船の下の籠でよくとれるタコ

4匹で2000円

タダでお小遣いもらえてるみたいでラッキー

 

 

 

ゲームがうまくいかなくてぶーぶー言っている妻

 

 

時化が多くて全然漁に出られない!

 

 

暇やなー

 

 

草刈と畑仕事でもしてこよう!