映画『殯の森 』 | 高見こころオフィシャルブログ「こころをこめて」powered by アメブロ

映画『殯の森 』

今日は映画

『殯の森』

を観ました。

河瀬直美監督の作品でカンヌグランプリを受賞された作品です!


ストーリーは妻に先立たれた認知症の男性と我が子をなくした女性介護スタッフとの交流を描いたお話なんですが、


奈良の茶畑や森の風景はホントに脳裏に焼き付くような美しさで、

映像は芸術的にも感じました。


全体的に静かなのですが、その静寂の中に
深い悲しみやほっこりとした温かさや強さが溢れていました。


主演のうだしげきさんや尾野真千子さんをはじめ、


出演されている方の会話がとても日常的で


映画というか、ドキュメントというか…


台詞はもちろんあるんでしょうが、


とても自然体な姿が印象的でした。


グループホームでの生活の様子や


真千子さんと介護スタッフの先輩との会話はとくにそう感じました。


自然にしている行動や会話も、意識するとぎこちなくなってしまいますからね…

私はまだまだです。。。




今回のこの映画は

"生"と"死"について深く考えさせられました。


人は生きてるかぎり死と隣り合わせであるということを忘れてしまってるように思います。


映画の中で
『生きているというというのは2つあります。一つはご飯を食べること。2つは生きているという実感』

という台詞がありました。

今までは、生まれてきて普通に当たり前のように

ご飯を食べて生活してきましたが

そんな風に考えたことがなかったので、

とてもぐさりと刺さりました。



やりきれない、悲しみの中で、

同じように悲しみを抱えた者との関わりによって

この映画のように自分を取り戻したりすることもある…

意見は様々ではありますが、

頭で考えるんじゃなくて、心で、”五感で感じる”ことのできる

素敵な映画だと私は思いました。