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映画

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今日は
『長い散歩』を観ました。

緒方拳さんが演じる松太郎は学校の校長で定年退職するのですが、

教育者である厳格な性格が災いして、家族と幸せな家庭を築き上げることが出来ず

妻をアルコール中毒で亡くし
一人娘には憎まれ

家を出てアパートでくらすことになったのですが、


そこで隣に住んでいる五歳の少女と出会います。


この少女は高岡早紀さん演じる母親から虐待を受け、身も心もボロボロで、

見兼ねた松太郎は少女を救おうと連れ出します!


少女は母親から暴力や暴言を受け、、名前も“ガキ”とろくに呼んでもらえず、暴力が原因で
人に触れられると恐怖で“キィー!!”と叫んで拒絶反応を起こしてしまうほど。


誰ともコミュニケーションを取っていないせいで、
万引きをしたり、商品をぐちゃぐちゃにしたりしてしまうという…


少女は、松太郎と本当の青い空を見る旅に出かけるのですが、
初めはクソジジイなどと暴言を吐いたり、反抗的な態度を取っていたのですが、

ワタルという青年との出会いと松太郎との関わりで、笑顔を取り戻し、松太郎にも心を完全に開く。

少女の心を救ったのですが、
でも、松太郎のとった行為はどんな理由であれ誘拐なんですよね。


この少女に、唯一家族と出かけて見たあの場所での青い空を見せるまでの旅の中で、

目の前に映る美しい山々の景色を見て、気付きもしなかったことに目も心奪われ、
今まで自分が歩んできた道を振り返り、
残酷な程の嫌悪感に苛まれていて、
申し訳ない思いでいっぱいで、自分を見つめ直す旅を続けついる…


人生の中で、人は何度か自分を見つめ直す旅に出ると言いますが、

それが遅すぎた…

こうなってからではダメなんですよね。

歳は取るし時間はみんな平等だし、待ってはくれない。


虐待だって、その時の感情でやりすぎて死に至る事だってあります。

血のつながった親子なのにどうして
かわいい我が子をぶったりしてしまうのか…


私には理解出来ないですし許されないことです。


この少女の母親も親からの愛情を受けずに、
好きになる相手からも愛情をもらえないでいます。

だったら尚更
そのことを学習して子育てに生かして子供に愛情を注げばいいのに…

私もそんな偉そうなことはいえませんが、

みんなだれもがもがいているように思います。


今回の映画は今の社会問題にすごく訴えかけるものだと思います。


『本当の犯罪者は誰なのか、警察ならちゃんと調べろ!』
というセリフはかなり印象に残っています。


やはり名優の緒方拳さんの演技は素晴らしいですね!!


少女を演じた杉浦花奈ちゃんの
誰も信じないって感じの目にゾクっとしました!