吉村先生の両親学級。 | 吉本多香美オフィシャルブログ「吉本多香美のWasa Wasa Blog」Powered by Ameba

吉村先生の両親学級。

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火曜日は主人も岡崎に一緒に来てくれ吉村先生の両親学級に参加しました。
2年がかりで造られた総木づくりの産屋の和室は、妊婦さんと旦那さん達、そして出産に立ち会うお子さんでいっぱい。陣痛を迎た妊婦さんはこの部屋で出産する為、天井から太い縄がぶらさがっている。その部屋はみんなの熱気で汗ばむ程。

吉村先生の両親学級は一枚のスライドから始まった。それは、子を孕んだ雌鮭が激流に逆らって遡上し、宙にいる写真だった。
この鮭は産卵後死ぬ運命にありながら、命がけで子を産みにいこうとしていると説明しながら、吉村先生は感きわまって、言葉に詰まった。私達は、はっと息をのみ、部屋は静まり返った。あっ、私達はこれからこの鮭と同じことをするんだ。鮭の瞳は宙を睨みつけ、覚悟を決めた強さと静けさがあった。
2万何千人の妊婦の命を受け継ぐ現場に立ち会って、生命の誕生を全身全霊で見守ってきた先生は、人間の力を超えた何か大きな力がそこにあるのを鮭の遡上する姿の中に見られたと思った。
人間も動物と同じ。お産は極めて自然で根源的な営み、みんな本能剥き出しでお産をする。野獣のような声をだし、時にはライオンのように野太い唸り声を上げて、自由な格好で畳の上で、仁王立ちになり出産する妊婦さんもいるとお話してくださった。その姿の女の神々しい美しさ。産まれたばかりの赤ちゃんを胸に抱いた母の観音様のような慈愛に満ちた幸せな表情がひしと胸に伝わってくる先生が撮った写真。
先生のお話と写真は、これから私に起こる未知の体験に対する心配や不安をかき消し、体の奥から力がじわじわと湧き上がってくるのを感じさせてくれた。
こんなに出産を美しく捉え、女性性をこんなにまで、神聖で特別なものに語ってくれた男性は初めてだった。


普段東京に暮らしていると、命というものをリアルに感じられることはめったにない。でも私が愛するアフリカの文明とは程遠い村では、いつも生と死が隣り合わせで否が応でも命をリアルに感じさせてくれる。去年抱っこさせてくれた生まれたばかりの赤ちゃんが今年行ったら亡くなっていた事もある。友達になった若者が歯を抜き、菌が頭に回って亡くなってしまったり、だからいっそう自然の中で生き抜いている人びとの生命力の強さ感じる。

きっと昔の人は普段の暮らしの中に、誕生と死が当たり前にあったんだろうな。
吉村医院、お産の家にいると生をとてもリアルに感じ考える。
私達が古屋で囲炉裏を囲みながらご飯を食べていた時、助産婦見習いの女性がお産が始まるよって連絡があり席を立った。しばらくして、産まれたよっ~と明るい声が庭に響いた。あぁ~、やったっ~!今生まれたたんだ、みんな幸せな気持ちで胸いっぱいになった。

私のブログにお産が怖くて子供を作るのをためらっていると言うコメントがあった。私もここに来るまではお産は怖いとずっと不安にびくびくしていた。でも今はその怖さより、先生が見せてくれた川を登る鮭のような気持ち。すいかの様に大きくなったお腹から産まれてくる子供を抱っこする事を強く願いながら。
世界中のお母さんって、なんて勇敢で強いんだろう。
お母さんって本当に英雄だと思う。
こんな風に思わせてくれた吉村先生と助産婦さん達、そして出逢った妊婦さん達に心からありがとう。

そして私のブログにコメントを下さる方々、とても楽しく読ませて頂いています。ありがとうございます。
これからもよろしくお願いします�キラキラ