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タカまる雑記帳

日ごろのできごとや思ったことなんかを書いていきます

あらすじ


ビートランドへ向かうため、迷わずの森を訪れていた隆人たちの前に、スナイモンが現れる。 成熟期とは思えない猛攻に窮地に陥るアキラとツカイモン。 そのとき、進化の力が発動し、ツカイモンはウィザーモンへと進化する。 ウィザーモンにより倒されたスナイモンの残骸から、黒い歯車を発見するアキラたち。 隆人たちは再び合流を果たし、ふたたびビートランドへと向かう。


ファイル島 迷わずの森


隆人一行は森の中で合流を果たし、アキラたちが発見した黒い歯車について話し合っていた。


隆人「それが、本当にあの『黒い歯車』だとしたら、既にデジタルワールドを襲う脅威はすぐそこまで迫っているのかも知れないな。」


ウィザーモン「ああ。」


アキラ「リュウトさんは、この歯車のことを知っているんですか?」


隆人「ああ。 実際見るのは初めてだったけどな。 その昔、ファイル島を支配し、さらにはデジタルワールドすべてを支配しようと目論んだ、1体のデビモンがいた。 そのデビモンが、ほかのデジモンを支配し、意のままに操るためのアイテムを作り出した。」


アキラ「それが、この黒い歯車・・・・・・・。」


ウィザーモン「黒い歯車は、デジモンの身体に突き刺したり、体内に埋め込むことによって、デジモンの構成データを改ざんし、暴走、凶暴化させてしまうのだ。 特に、ワクチン種やデータ種のデジモンに至っては、自身の属性をウィルス種に変えられてしまう効果があるようだ。」


アキラ「なんて恐ろしいことを・・・・・。」


隆人「しかし、そのデビモンは人間界からやってきた選ばれし子供たちによって倒され、ファイル島じゅうに散らばっていた黒い歯車も破壊されたと聞いたが・・・・・。」


相変わらずグレンの頭の上に寝転んでいるインプモンが口を開いた。


インプモン「たしかヴァンデモンのジジィもそんなこと言ってたな。 選ばれし子供たちの活躍によって、ファイル島に平和がもたらされたとかなんとか。  けどよ、そんなことは今考えてもしょうがないぜ。 それより、オレ様にはもっと気になることがあるぜ。」


ゼロス「なになに? 気になることって。」


インプモン「それはな・・・・・なぜ、てめえが進化してやがるんだ! ウィザーモン!」


ウィザーモン「なぜと言われても、困るが・・・。」


インプモン「さては、さっき逃げるフリしてアキラと特訓でもして居やがったな!? そうなんだろ、アキラ!」


アキラ「そんなことしてないよぅ。」


グレン「気になることなどと言うから何かと思えば、ただの僻みか?」


図星だったのか、インプモンはグレンの頭の上で地団太を踏みながら、半べそをかいて騒いでいる。


それを横目に見ながら、隆人は苦笑し


隆人「ははっ。 まあ、こうも情報がない状況で詮索しても結論は出ないか。 黒い歯車のことは、旅をしながら情報収集していくしかないだろう。」


アキラ「そうですね。」


ゼロス「リュウト、そろそろ森を抜けるみたいだよ。 ほら。」


ゼロスが指を指す前方には、聳え立つ木々の間から光が漏れている。


インプモン「なに!? やっと陰気な森を抜けるのか! ひゃっほ~!」


グレンの頭から飛び降り、一気に森の外へ駆けだすインプモン。


グレン「さっきまで半べそをかいていたくせに・・・・・子供か。」


アキラ「まぁまぁ。 確かにこの森はちょっとくらい感じだったし、気持ちは察してあげてよ。」


一足先に森の外へ出たインプモンは、なにやら1人で喚いている。


インプモンから少し遅れて、隆人とゼロス、グレンとアキラ、ウィザーモンが森から抜ける。


森から抜けた瞬間に一気に日差しが増し、5人は眩しさに目を細めた。


日差しに目が慣れてきた5人の目の前に広がっていたのは、海と見紛うばかりの巨大な湖だった。


アキラ「ここが・・・・・・・。」


隆人「竜の目の湖か・・・・・。」


煌めく水面 寄せては返す穏やかな波 透き通るように蒼い水。


ゼロス「綺麗だねぇ・・・・・。」


インプモンは、波打ち際で水遊びをしている。


インプモン「水が冷たくて気持ちいいぜ~。」


ウィザーモン「まったく・・・・・・・おい、インプモン! 我々は遊びに来ているんじゃないんだぞ。」


インプモン「分かってるよ!  けどよ、そのビートなんとかって島はどこにあるんだ? 沖にはなんにも見えないぜ?」


インプモンのいうとおり、湖には見渡すかぎりの水面と蒼い空が続くばかりで、島影すらどこにも見当たらなかった。


隆人「そう言えば、ネオヴァンデモンが湖に着いたらこの笛を使えって言っていたけど、湖のどこで使えばいいのか、聞いてなかったな。」


???「あなたたち、そこで何してるの?」


突然、隆人たちの背後から声がした。


隆人たちが声の聞こえた方向を振り向くと、そこには頭部に花が咲いている姿が特徴的な植物型デジモン、パルモンが立っていた。


パルモン「はじめまして。 アタシはパルモン。 あなたたち、この辺りじゃ見かけない顔ね。」


隆人「はじめまして。 俺の名前は隆人。 こっちは俺のパートナーデジモンのゼロス。」


ゼロス「こんにちは。」


隆人「そして、俺の旅の仲間であるアキラにグレン、ウィザーモンにインプモンさ。」


隆人は、仲間の紹介をするとともに、デジタルワールドを旅することになったいきさつ、竜の目の湖からビートランドへ向かいたいことを話して聞かせた。


パルモン「・・・・・・・・なるほどね。 じゃあ、あなたたちがこの時代の選ばれし子供・・・・・じゃなかった、選ばれし者ってことね。」


隆人「そんな大層なもんじゃないさ。 しかし、君は俺たちみたいな人間を見ても驚かないんだね。 今まで出会ったデジモンたちは、みんな多少なりとも物珍しい表情で俺たちのことを見ていたけど。」


パルモン「このデジタルワールドで生まれ育った今の世代のデジモンたちにとっては、たしかにあなたたち人間は珍しいでしょうね。 でも、アタシたちが最前線で悪のデジモンたちと闘っていたころは、ときどき人間がこの世界を訪れていたのよ?」


アキラ「その人たちが選ばれし子供、と言うことですね。」


パルモン「そういうこと。 こう見えて、アタシは選ばれし子供のパートナーデジモンとして闘っていたのよ。 人間の世界で一緒に暮らしていたこともあったのよ?」


ウィザーモン「それは、本当か!? オレも、ぜひ一度人間界に行ってみたいものだ。 人間たちの営む生活には、非常に興味をそそられる。」


パルモン「パートナーといつも一緒にいられるし、とっても楽しいところよ。 ・・・・・でも、楽しいことばかりじゃなかったかな。 アタシたちが、人間界で人間と一緒に暮らし始めたころは、人間がデジタルワールドの存在を認識し始めたころのことで、悪意を持った人間がデジタルワールドを乗っ取ろうとしたり、デジタルワールドとは別の仮想世界から人間が作ったデジタル生命体が襲ってきたりしていたわ。 

その時代時代の選ばれし子供たちが脅威を退けてくれてはいたけれど、やはりすべての人間が自由にデジタルワールドに来られることは、新たな脅威を生み出す原因になりかねないと考えたある時代の選ばれし者たちが、人間が自由に出入りできていたデジタルゲートをすべて封印することにしたのよ。 

人間界からデジタルワールドへ続くデジタルゲートは、選ばれし者の『聖なるデバイス』の力,もしくは時空間を移動する能力を持つデジモンの力の助けがなければ開くことはできなかったから、選ばれし者たちがデジタルワールドへのゲートを閉じたことで、人間がデジタルワールドに自由に来られることはなくなったわ。 

でも、デジタルワールドから人間界へ行くためのゲートは封印していなかったから、人間とデジモンが一緒に暮らせる世界が無くなることはなかったの。 それは今でも同じでしょ?」


隆人「ああ。 人間とデジモンは、今でも互いに支え合って生きているよ。」


パルモン「そう、よかった。 ・・・・・あ、話が逸れちゃったわね。 ビートランドへの行き方だけど、あなたたちがネオヴァンデモンから貰った『湖の主の笛』をここで吹けば、この湖の主が現れるわ。 その主に頼めば、ビートランドまで連れて行ってくれるはずよ。 でも、湖の主が誰かによっては、事は簡単にいかなくなるわ。」


グレン「ヌシとやらと闘う場合もあるということか。」


パルモン「そういうことね。」


アキラ「今の湖の主がどんなデジモンなのか、知ることはできないんですか?」


パルモン「それは難しいわね。 この湖の中では、日夜水棲デジモンたちの激しい争いが行われていて、その争いに勝ち残ったものが主となるのよ。 だから、湖の主が誰なのかは正直分からないわ。」


インプモン「おもしれぇじゃんかよ。 どんなヤツが出てくるのか、笛を吹いてみるまで分からねえんなら、いっちょ呼びだしてみようぜ。 気にいらねぇヤツなら、ぶっ飛ばして言うこと聞かせりゃいいだけだぜ。」


ウィザーモン「そんな簡単な話じゃあないだろう。 もしオレたちでは叶わないような好戦的なデジモンが主だったらどうするんだ?」


インプモン「このファイル島でオレ様より強い奴がいるわけねぇだろ。 ヴァンデモンのジジィのところで鍛えられたのはダテじゃないぜ! それともなにか? オレより進化してるウィザーモン様は怖気づいておいでなのかい?」


ウィザーモン「まったく・・・・・。」


ウィザーモンは呆れた顔でインプモンを見ている。


隆人「まぁまぁ。 インプモンの言うことにも一理あるさ。 どんなデジモンが出てくるにしても、呼び出してみないと話は進まないさ。 とりあえず、闘うことになったときのために、みんな覚悟はしておいてくれ。 それじゃあ、呼び出すぞ。」


アキラ「はい。」


アキラの返事を待って、隆人は主デジモンを呼びだすために湖の主の笛を吹いた。


- ♪   ♬   ♫  -


笛から奏でられた透き通るような音色が、湖一体に広がっていく。


隆人「・・・・・・・。」


アキラ「・・・・・・・。」


デジモンたち「・・・・・・。」


ゴゴゴッ、ゴゴゴゴゴゥゴゴゴッゴッゴゴオ!


突如、激しい地響きとともに、水面が急激に波立ち始めた。


隆人「!」


アキラ「す・・・すごい地響きだ!」


インプモン「な、なんだよいったい!?」


ザッパアァァァァァァァアアアン!!


波立っていた水面の一部が急速にせり上がり、巨大な水柱と共に一体のデジモンが姿を現した。


???「我を呼びだす者はだれだ・・・・・。」




第十話に続く





えらくブランクが開きましたが、また再開していこうと思います。


更新頻度は以前より遅くなると思いますが、地道に頑張っていきます!