えー、『明治維新の正体』読みました。
異色の歴史家の自信満々の弁、いかほどのものでしょうか。
明治維新の正体
徳川慶喜の魁、西郷隆盛のテロ
鈴木荘一
異色の歴史家が満を持して送る明治維新150年めの真実!
幕末最高のステーツマン 徳川慶喜
VS
幕末ポピュリストの親玉 西郷隆盛
「要するに戦争に勝った薩長新政府が自分たちに都合の良い幕末維新史を書いて学校で教え、私たちはそれに洗脳されているだけではないのか?もしそうなら歴史は単に先勝者の創り話に過ぎないということになる……」(序文より)
ここまで。
異色の歴史家と書かれている著者はいかなる人物なのか、気になりますね。
そうでもない?www
ブックカバーの折り返しに著者の来歴が載っています。
近代史研究家。昭和23年生まれ。昭和46年東京大学経済学部卒業後、日本興業銀行にて審査、産業調査、融資、資金業務などに携わる。とくに企業審査、経済・産業調査に詳しく、今も的確な分析力には定評がある。平成13年日本興業銀行を退社し、以後歴史研究に専念、現在は「幕末史を見直す会」代表として、現代政治経済と歴史の融合的な研究や執筆活動などを行っている。以下省略。
歴史研究をなりわいにしてきた人ではないのです。
その為、これまでの歴史解釈では解りにくかった幕末史を、薩長側だけでなく、幕府側からの視点を取り入れて理解しやすくなっています。
反面、本物の研究家で無い為、あたかも自分が見てきたような書き方をしていますwww与太話も散見されます。そこは話半分!幾分差し引いて読みましょう。
(文久3年の賀茂行幸で、高杉晋作が「イヨッ、征夷大将軍!」と野次ったというお話は、当時高杉晋作萩で謹慎中のためありえないことです)
興味のある方、幕末史を多角的視点で学びたい方にはオススメ出来る本だと思います。
坂本龍馬の海援隊・亀山社中のやろうとしたこと、アメリカの南北戦争、生麦事件の顛末。面白いです。
ということで、本日は以上。
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