移行化石の発見 ブライアン・スウィーテク=著 野中香方子=訳 文言春秋
400項を超える大著である。なかなか楽しめた。
移行期の種の変遷を霊長類、両生類、鳥類、哺乳類、そして鯨、象、馬、人類を順に解説・分析。
興味深いのがただ単にそれらの移行を解説するのではなく、当時の状況、時代背景を織り交ぜ話が進む点。
ダーウィンの『種の起源』出版前から、種の変異は博物学者の間では暗黙の了解であり、キリスト教的思考の中でも生物種の階層的構造は当然の考え方であったということらしい。
ガチガチの創造論者、口先だけの進化生物学者のことはほっといて、愚直に化石!化石記録にこだわります。
サイエンスライターの著者自身が「創造論がまちがいだということはわかっていたが、生物がその歴史を通じてどのように変化してきたかをきちんと説明できるほどには、進化を理解できていなかったのだ。そこで書籍や雑誌記事を頼りに、あらためて進化について学び始めたが、学べば学ぶほど謎は深まり、進化を知りたいという思いは強くなった。」という動機で書き上げただけあって、専門家でなくても、進化に興味をもっている方に最適な内容です。
グールドやドーキンスより読み物性が低い分、逆に興味深いです。
星五つ!
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