ハリーポッターの特需景気により、書籍部門の年間売上高にはようやく歯止めが
かかったということですが、
雑誌の売上は依然芳しくありません。

20~30代の女性をターゲットにした昨年の創刊ラッシュなどもありましたが、
だからといって声を大にして言うほどの話でもありません

いわゆる週刊誌の類も、年々1回の出版冊数の減少が止まらず、
延命措置でもとられているのではと疑い深い管理人。

そして、赤字の横綱に君臨していると言われるのが
文芸誌のジャンルであります。
小説・純文学の単行本がさっぱり売れていないのですから、その「発信元」
元気がないのも頷けます。

しかし、個人的には「発信元」にはやはりがんばっていただきたい。
そのうち、新聞や雑誌の連載小説の簡単な紹介などもしたいと思いますが、
先日帰りに寄った元気のない書店で、寂しそうなたたずまいでこちらに
表紙を見せている文芸誌に遭遇しました。著名人やアイドルをモデルに使わず、
あくまでも高貴なデザインで勝負する姿勢は今も変わりません。
その雑誌が、赤字の一味かどうかは定かではありません。ところが
さらにじっくりとその雑誌を確認すると、思わぬ文字が。

村上春樹ロングインタビュー 「アフターダーク」をめぐって

おいおい、ついにカミングアウトなのか。
「アフターダーク」をめぐっては、読み手の意見が一定せず、
賛否両論の中でのちょっとした騒動になったのは
読む人ぞ、知るお話。もう半年近く経ちますか。

で、その元気のない書店には大変恐れ多いのですが、
「立ち読み」という店主プンプン(その店は立ち読みを嫌がる)の手口で
少々拝読。

多くをこの場で語ることはできないので、印象に残る点を。
かつてのインタビューでも答えていたかもしれませんが、著者は
「三本立てで、仕事のローテーションを組み立てる」と述べています。
それらは
・大きい長篇
・短めの長篇
・短篇小説

です。
そして、この「アフターダーク」はまさに
短めの長篇にあてはまります。

3つそれぞれに対する著者の取り組みへの姿勢は当然異なります。そして、
短めの長篇においては、
「ほとんど思いつき、書き始めたら一気に最後まで書いてしまう」
    *記憶ですので実際の文章とは異なるかもしれません

とおっしゃいます。さらにそれが「純粋に楽しい」と付け加えた上で、
「アフターダーク」を書くにあたっての裏話を披露する
というインタビュー記事が数十ページにわたり掲載されているのです。

そこには人称に関する話、例えばなぜ、今回は「私たち」だったのか、
ほかに、最初のデニーズで1人の女性が読書をする場面についてのこぼれ話
も語ってくれます。

これらの記事を読んだ後に、昨年自分が書いた記事を見比べると、
なにをトンチンカンなことを書いているんだ!
と自省せざるをえなかったのですが、同時に

「著者の狙いにまんまといい意味ではめられた。」

と、薄笑いを浮かべながら、2度目の「アフターダーク」を就寝前に
楽しんでいるのであります。

あ、そうそう。雑誌名をすっかり忘れておりましたね。

「文學界 2005年4月号」
であります。

さあ、左手に「文學界」、右手に「アフターダーク」
を持って改めて読書をしようじゃないか!!

あ、でも僕これ「立ち読み」でしたわ。
皆さんはぜひ、お買い上げを。
あ~、説得力が..............。






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