さて、本屋では最大の売上を誇る2大ジャンル、雑誌、そしてコミックのお話になります。
この2ジャンルではまず、中小規模書店でもほとんどにおいて担当が必要なのが
コミック
です。男女別にそれぞれ担当者がいることも多いようです。

コミックに関しては、著者別の考え方は全くといっていいほど顧客の満足を得ることはできません。
子供の頃に男子はコロコロコミックから始まり、ジャンプ、サンデー、マガジン、女子ならば、ちゃお、りぼん、なかよしを起点にマーガレット、メロディ、花とゆめと既に出版社が子供の思想をタテに割っています。フラワーコミックしか買わない、白泉社オンリーなど固定客も非常に多く、そのまま読者は成長していきます。

著者も某出版社専属などもしばしば見られることも出版社別に並べるひとつの理由です。

こういうコミックの特異性を考えると、担当者をしっかりつけることはとても大切です。
ここで悲観的な意見があります。

コミック担当者はおおかた高校生、大学生などの担当者が多く、夜のシフトとして仕事をします。(例外もあります)。ということは、担当者にとって悩みの種は1つ、朝のシフトに入るパートさんは主婦層が圧倒的です。彼女達はもしも担当を持っているなら、文庫、単行本、新書、女性向け商品、あるいはレジ接客や朝の品だしのみの方達もいるでしょうか。コミックに関しては年齢もあり、興味の薄い分野です。

朝の忙しい時期にコミックの大量入荷は、パートさんにとっては大問題なのです。雑誌に
新発売の大量入荷プラス追加注文で数百冊もの納品が彼女達の顔をひきつらせます。
阿修羅のような現場での沈黙の作業はどんなホラー映画に勝るとも劣りません。

朝のパートさんは4時頃あがり。
そして、1時間後、コミック担当者の出勤です。
「並べ方がおかしい!」
「置き場所が違う!」

コミック担当者の究極な棚作りは当然朝の人たちには伝わりません。
そして、朝のパートさんと夜の学生バイトさんとの決して顔を合わせることのないバトルに社員はいつも立ち会うことになるのです。

次回に続く...(次回からは2日、3日おきに発信します。テーマには本と図書館もございますので。)