俳優として活躍、アタック25の長年の司会はもちろんのこと、
無類の読書家でもあり、
週刊ブックレビューの司会も持ち回りでこなす児玉清さんは
僕のお気に入りの人物です。
読書家だからとか、長寿番組を続けているからとか、そういう
単純な理由ではなく、
児玉さんの最もすばらしい点は、非常に謙虚な方であるということです。
週刊ブックレビューのゲストをもてなす姿勢、
「ご紹介申し上げます。」は彼のお客様をお迎えする定番の文句ですが、
「ご紹介」という丁寧語に「申し上げます」の謙譲語。
言えそうで言えないこの一言を、非常にソフトな語り口調で発してくれれば、
どんなゲストもイチコロです。
もちろんメディアで活躍するほどのお方、お茶の間には見えない場面で
は仕事に厳しい面は持ち合わせているはずですが、それをおくびにも出さない。
人柄がなせる技です。

人柄の一方で、新聞に月に1度、海外ミステリー書評をお書きになるのですが、
文筆面ではしばしば「しびれるぜ!」「ぞくぞくするぜ!」といった
ストレートな感情表現もあり、画面でのイメージとはまた違った点で
読者を楽しませてくれます。
以前週刊文春にて、この芸能人の1週間などのようなコーナーに児玉清さんが
取り上げられましたが、
仕事の移動中や待ち時間を読書の時間にうまく利用されています。
ここでは海外・国内のミステリー系が読書の中心になっていました。

繰り返すようですが、謙虚さが表に出ることで人柄のすばらしさを感じる
数少ない著名人の一人です。

そういえば、明日のブックレビューの司会は...
彼だ。