ある記者の方から、取材の依頼をいただきました。
 
面識はなかったのですが、人権に関する記事を
多く書かれている記者さん、ということで依頼を受けました。
 
ある記事に付記する当事者の声という形なので、
記事になる量は少ないと思われますが、
聞こえない人のこと、舞台のバリアのこと、
今行われているバリアフリーの取り組み、
色んな問題について質問を頂きました。
ありがとうございました✨✨


→11/8 新聞記事になりました。
記事はこちらからご覧ください!


 
 
今、この本を読んでます。
凄く面白いです!
事例が多く、難しいことは書いてないので
どんどん読めます。
 
 
 
「差別はたいてい悪意のない人がする」
 

まさにこれ。

 
少し前に、政治家が女性差別発言をしてましたけど、本人は悪意はないんですよね。
 
そして、あなたの発言は差別ですよ、と
他人から言われても
いや、これは差別じゃない、と思ってます。
 
自分が差別をしているとは、
なかなか認められないもの。
 
なぜなら立場が違えば、
ものの見え方が変わってくるから。
 
うんうん。よくわかる。

だから、”知る” ということは、大事なのだな。
 
 

聞こえないわたしは、字幕のない舞台では
渋々台本をお借りして、
観劇前や幕間の短い時間で読んでいるのですが、
 
そこに、劇場スタッフが
 
「客席で台本を読まないで人目につかないところで読んでください、周りのお客様のご迷惑になりますので」
 
と言ってくるわけです。
 
もちろん言い返します。
 
“そう思われるなら、
台本にカバーをかけてください。
見せびらかすように読んでいるわけではない。
 
劇場は、ゆったりと非日常の空間を楽しむもの。
正規のチケット料金を払って来ていますが、
落ち着いて客席にも座れないのですか?” 
 

こちらの考えを知って頂くことで、
劇場側も対応を変えるようになった。
 
宝塚と東宝は鑑賞サポートタブレットを導入し、
帝劇は、客席で台本が読めるようになった。
 
 
昔は、はい分かりましたと指示に従い、
寒い廊下で震えながら、立ったまま台本を読み、
なぜこんなことをしてるんだろう、
私は劇場に行ってはいけない人間なのかと、
暗い思いに沈んでいた。
 
差別が存在することに気付き、
声を伝える力をもらえたのは、確実に本のお陰。
 
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この本の表紙に描かれているのは鳥籠だ。
 
鳥籠の中にいると、
差別が差別であると見えない。
 
これはアメリカで、白人と黒人の分離政策をしていた頃のお話。
 
 
 
 私は「ドリーム」という映画で知ったのですが
分離政策は、職場のトイレすら白人と黒人で分けるという厳しいものだった。
白人のトイレは良い場所に、黒人のトイレは辺鄙な場所にある。
 
 
黒人の子供たちに、
白人の人形と黒人の人形を見せて
「良い人形」を選ばせると、
子供たちは、白人の人形を選んだ。
 
「悪い人形」を選ばせると、
黒人の人形を選んだ。
 
では、自分に似た人形は?と聞くと、
子供たちは、自己否定したことに気づいて泣きだした。
 
そう、黒人の子供たちは分離政策という
差別が見えない鳥籠の中にいたのだ。
 
これは人種の違いで分けることは良くないことだという証明になり、分離政策の撤廃に影響を与えたという。
 
 
 
この鳥籠は、今もある。
 
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私は、きこえない、女性、という点でマイノリティ。
日本に住む日本人であり、歩く、見る、等の点ではマジョリティだ。
 
マイノリティに対して、
見えない排除、してませんか?

 
そして
 
差別されてる自覚はあるか
 
 
常に自分に問いかけていきたい。
 
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