帝国劇場で、『レ・ミゼラブル』が開幕しました。
何年か前に映画を観て、Blu-rayを買うほどハマりました。そしていつか舞台も観たいなぁ。。と思い続けていました。
帝国劇場 ミュージカル『レ・ミゼラブル』 (tohostage.com)
映画には字幕がありましたが、舞台ではセリフや歌詞は日本語に置き換わっているため、字幕はありません。
聞こえない私ですが、セリフや歌詞など覚えている部分だけは楽しめるため、
歌番組で、レ・ミゼラブルが取り上げられた時に録画して歌詞を暗記しました。
(全てではありませんが、代表的な歌は何とか覚えられました)
♪戦う者の歌が聴こえるか
鼓動があのドラムと響き合えば♪
日本語になっても、ゾクゾク鳥肌が立つほど興奮します。一番好きな歌です✨
また、事前に台本の貸し出しについて帝劇に確認しました。
貸し出しは問題ないとのことだったので、
仕事の後で舞台を観るのを楽しみに、平日18時公演のチケットを購入しました。
帝劇へ台本貸し出し希望のご連絡をしてから数日後、返信がありました。
「観劇当日の16時から17時まで台本を貸し出します」
えっ⁉️(O_O)
開演は18時からだよ…⁉️
17時に劇場に着くように仕事のスケジュールを調整していました。
16時まで大事な打ち合わせがあるので、今からの予定調整も困難です。
チケットを購入した後で、開演の2時間前に来場するように、と伝えるのは
無理があるのではないでしょうか。。。
最大の問題は、この対応内容では、聴覚障害者は舞台を楽しむことが難しいこと。。。
本当は字幕が欲しいですが、このような舞台に字幕が付くことはかなり難しいため、
代替案として台本をお借りしています。
普段、台本は開演前も幕間も、ギリギリまで読んで暗記しています。
私は音を聞いてもほとんど内容が分かりませんが、セリフや歌詞を完全に覚えている舞台であれば、何を言っているか分かります。
(「エリザベート」は、覚えていたから字幕がなくても楽しかった)
セリフや歌詞を、どれだけ沢山覚えるか。 それが字幕のない舞台を観て楽しむポイントです。
映画版はBlu-rayで繰り返し観ていますが、日本語の舞台では異なる言い回しも多いでしょう。歌も日本語になっています。
開演の1時間前に台本を返却したら、せっかく覚えたことも忘れてしまいます💦 😭
調べたところ、2017年に作家で難聴者の松森果林さんが、帝劇で台本を借りて私と同じ対応を受け、改善を依頼しています。
参考→ 「レディベス」台本を貸りて楽しみました - 松森果林UD劇場~聞こえない世界に移住して
今までこのブログでは、良くないことがあっても出来る限り交渉を続け、改善して頂いた時に感謝とともに書くようにしていました。
でも、今回はごめんなさい。
本当に困っています💦
松森さんのブログを読むと、
2017年当時、帝劇では“周りの観客への配慮”という理由で、
人前で台本を読むことが許されていなかったようです。
何も周りに見えるように、見せびらかしながら読んでいるわけではありません。。
1分、1秒でも、セリフや歌詞を記憶するのに必死なのです。
もしも劇場で台本を読んでいる人を見たら、
ああ、聞こえない人なんだな、
台本で情報を得ているんだな、という風に
そっとご理解頂けたら嬉しいです。。。!
他劇場では、字幕がつく舞台が増え、台本の貸し出しも断られることはなくなりました。
聞こえない人は舞台を観るために文字を読むということが、だんだん当たり前になってきたように思います。
どうか、帝国劇場にも、聞こえない人の観劇についてご理解を頂けますように。。