初めまして。
きこえない演劇ファン YUKI と申します。
ブログのタイトルは宝塚の文字が入っていますが、
宝塚以外も小劇場から大劇場まで、
字幕のある舞台も、ない舞台も観ています。
せりふは、きこえません。
正確には、音は少し聞こえてくるけど、内容がわからない。
ほとんど意味を成さない音として聞こえています。
舞台との出会いは、大学生の時。
授業で舞台が見られるなんてラッキー!…と思って取った演劇概論講座の一環で生の舞台を観に行き、
これは凄い世界だ、、!と感じたのが、初めての出会いでした。
その時は補聴器をつけ、口の形も読み、殆どの台詞を自力で理解していました。
その後、聴力はどんどん下がっていき…
2012年頃、初めて字幕付きの舞台を観て、
舞台って、こんな面白いんだ!と開眼。
その演目は、能でした。
古くて難しそうだと敬遠していた能が、
字幕がついているだけで、
こんなにも分かりやすく、こんなにも面白い。
観客は聴者のほうが多く、
字幕によるサポートによって
能の内容が分かりやすくなったと喜んでいました。
それはきこえる、きこえないにかかわらず
舞台に新たな彩りと、楽しみを与える字幕でした。
<参考記事>
それから少しずつ、劇場に足を運ぶ回数が増えていきました。
公立劇場以外にも、小劇場を中心に字幕をつける舞台が少しずつ出てきていたのです。
<参考記事>
しかし、大きな劇場にはサポートはなく、
苦労して台本を借りていました。
<参考記事>
ある日、テレビの歌番組で見た、
井上芳雄さんが歌う「最後のダンス」。
この歌が気になって、
何の舞台の歌なのだろう?と検索したら
宝塚歌劇団 元宙組トップスター
姿月あさとさんのエリザベート、「最後のダンス」がヒット。
素晴らしい歌声、麗しいダンスに
魅力されてしまいました。
そしてなんと、たまたま姿月あさとさんが
演じられた『エリザベート』のDVDに、
歌詞字幕が付いていた!
DVDを購入したら、
出演されている皆さまが本当に素敵で、
一気に心を奪われたのを、今も覚えています。
せりふの字幕はなかったけど、歌詞字幕がついていて、本当に嬉しかったです。
(※旧バージョンDVDのみ歌詞字幕付きでした)
(中央の紫色のDVDです。エリザベート役は、花總まりさん💓)
歌詞字幕がなければ、
ここまでハマっていなかったでしょう。
ちなみに、宝塚は基本的にDVDには字幕をつけていません。
なぜこの頃のエリザベートだけ、歌詞字幕がついていたのか未だに謎です。
その後、宝塚ファンの知人が
DVDを貸してくれるようになり、
明日海りおさんのエリザベートにどハマりしました。
しばらくはDVDやテレビで宝塚を楽しんでいたものの、
明日海りおさんの退団公演は、
なんとか生の舞台で見送りたいと思ったのが、
宝塚観劇のきっかけです😊
2019年、10月のことでした。
追記:その後、2020年秋より試験的にタブレットサービスが始まり、2021年6月に宝塚の舞台に鑑賞サポート(台本タブレット)が正式サービスとして導入されました✨
<参考記事>
舞台はとても素晴らしい世界。
しかし、台詞や歌詞がきこえなければ、
楽しむためのハードルはぐっと高くなります。
なぜなら、セリフや歌詞の情報を文字で得るための字幕が必要になってくるからです。
ある日、人生の途中できこえなくなってしまった方と好きな舞台について話していました。
その方は、きこえている時から何十年も観劇を続けられている方でした。
しかし、
“あの舞台は字幕がなくて、台本を借りたけど観劇中は読めないから内容がわからなくて・・・上演中に寝てしまった“
と悲しそうにおっしゃるのです。
素敵な役者さんが、
素晴らしい演技を魅せてくださり、
他の観客は笑って、泣いて、全身で楽しんでいる場所。
チケット代も決して安いものではない。
そこでただ一人寝てしまう悲しさ・・・
それを聞いた時、
その舞台に字幕があったなら、最後まで楽しめたのにと、残念に思いました。
平成29年の電通の調べでは、聞こえに不安を感じ
聞こえにくさを自覚している人は、
全国で「33.6%」にのぼるそうです。
超高齢化社会で、これからも聞こえにくい人の数は増え続けていくでしょう。
加齢により聴力が下がっていくことは、
多くの人にとって、決して縁のないことではありません。
大きな音を聞きすぎたり、ストレス等で、
若くして急に聴力を失くされる方もいらっしゃいます。
私の周りにも、朝起きたらいきなり聞こえなくなっていたという方が何人もいます。
どうすれば、素晴らしい舞台の世界を
きこえにかかわらず、家族や友達と一緒に
心から楽しむことができるのだろう。
このブログは、舞台ファンや関係者の方々に、
観劇サポートというものがあることを知って頂きたいと思って、書き始めました。
きこえない私の
舞台観劇の記録等を綴っています。
聞こえの状況は人それぞれ。
すべての人に役立つものではないかもしれませんが、
舞台という素晴らしいエンターテインメントの世界をを心から楽しむため、
参考にしていただけることがあれば幸いです。