こんにちは。栗原貴子です。
「着物に憧れるけど、一歩が踏み出せない!」
というお声で多いのが、
着物はお金がかかる
というご意見。
確かに、一枚あたりの価格はお洋服に比べたら高いです。
でも、「誤解ですよ」って部分も多々ある。
「なんでそんな誤解を生むことに?」というのは、
マーケティング戦略によるものなのですね。
マーケティング戦略部分についてはまた、別の機会に。
さて、実際に現実的に、
どんな風にお金がかかるのかを
みていきましょう。
着物デビューをするにあたって考えるべき「お金」というのは
①初期投資
②ランニングコスト
この2つについてです。
今日は①の初期投資についお話しますね。
着物や帯を購入する方法は主に次の3つがあります。
①反物からのお仕立て
②仕立て上がりの新品を購入
③仕立て上がっているリサイクル品を購入
おススメは①反物からのお仕立てですが、「ファースト着物としてはハードルが高すぎる」と感じる方が多いのも事実。そして、これがもっとも初期投資としては高額になります。
着続けることができるのか、とか。
よく分からないから不安、とか。
仕立てるとなると予算オーバー、とか。
いきなり誂えるってねえ、ためらっちゃうわよね。
そんな場合でも安心なのが③仕立て上がっているリサイクル品を購入 という方法です。
たぶん、この方法がおススメできるのは未来永劫ってわけじゃないとは思うのですが、2017年の今、リサイクル店にかなりの良品が多数、おかれているのは事実。
なぜ、今なのか。
おそらく、高齢になられた着物愛好家の方やご家族が手放した品がリサイクル店に流れているからだと思われます。
私は親族で着物を着る唯一の存在なのですけれども、するとですね、あちらこちらからお声がかかるのですね。もらってほしいと。
しかし、身長164㎝の私は着物業界においては巨人。リーチも長め。
寸法が合わないことが多々あります。
寸法はお仕立て直しによっていかようにでもなりますが、お仕立て直しにもお金がかかりますので、残念ながら、すべてをいただくわけにもいきません。
そのようにして、後継者がいなかった着物や帯が大量にリサイクル店に流れているのではないか、と推測。日本人女性としては平均的な身長、体型です、という方であれば、ざくざくとお宝に遭遇できること請け合いです。
リサイクル店での値札を見て私は涙しました。
この価格で売られてしまうのか、と。
そのぐらい、お手頃です。
そして、着物業界における巨人の私でも、「え? これ、わたしの着物じゃないの?」ぐらいのぴったりの寸法を見つけることもあります。
それが、コレ。
秋田黄八丈です。
仕付け糸がついてるの。。。。。
一度も袖を通さなかったのかなあ。
八掛(裏地)に、この色を選ぶなんて、かなり通好みな方だったのではないか、と妄想。
千円台のものが主流だったリサイクル店の中では高価なお品でしたが、
なんと1万5000円!
もとの持ち主の方への敬意をこめて、大切に着たいと思います。
裏がついているので袷(あわせ)です。
羽織った時、ふわっと軽くて感激。
寸法があまりにもフィットしていて感動。
こんな奇跡的な出会いがあるんですね。
ファースト着物や帯を探すのに、今どきのリサイクル店は大変におススメです。
(この充実のラインナップがいつまで続くのか、分かりませんが、近年まれにみる充実ぶりになっているというのは確かです)
着物っていいな、もっと着ていきたいなって感じたら、
反物から誂えるというフェーズに入っていけばよいと思うのです。
長じゅばんも最初は市販のものでOKです。
最初はお手軽に洗濯できるモノのほうが扱いやすいこと。
正絹ではないポリエステルの長じゅばんは、
雨が降りそうな、お天気が心配な日にも安心なアイテム。
間に合わせとしてだけでなく、着物愛好家となってからも長く愛用できます!
そう。
今は、
無理なく、無駄なくスタートできる環境が整っているのです。
親族から譲り受けた着物がある、という人はそれをファースト着物にして、
リサイクル店で自分好みの帯を探すのもよいですしね。
ちなみに、②仕立て上がっている新品を購入
については、私はおススメしない派です。
コスパの面からも ③リサイクル店で購入 のほうが優れてますよ!
次回はお金のもうひとつの側面、②ランニングコストについて書きますね。
読んでくださってありがとうございました!