こんにちは、たーぼーです。
 
 
お子さんたちをニコニコさせる事が
ベビーシッターの仕事のなかでも
一番重要という事を書きましたが、
 
 
ニコニコしない
お子さんもいます。
 
 
話しかけてもこちらを見ないで、
 
ただ、自分の指で自分の鼻や口をなでる事を
 
し続けたり、
 
 
お気に入りのパズルやゲームに夢中になり
 
こちらの呼び掛けを拒絶しているかのように
見えるなど、
 
 
初対面の人にとっては
 
「ハリャリャ・・??
!!(⊃ Д)⊃≡゚ ゚」
 
となってしまう子供がいるのですが、
 
 
その子たちは、
おそらく
感覚が鋭敏すぎるため、
 
 
苦手な刺激を避けているのだと思われます。
 
 
 
苦手な音や声、苦手な形や色、
 
苦手な雰囲気や匂いなどに触れると
 
心が強くかき乱されるから、
 
見えないバリアを張ってバリアの向こうから
 
 
こちらの動向を慎重に伺っていると
考えられるのです。
 
 
医学の言葉で説明すると、
 
大脳辺縁系の一部である
 扁桃核(へんとうかく)
が過剰に覚醒しやすい子供・・
 
という事ができるようです。
 
 
扁桃核とは、
今から約5億2千年前に
 
地球に誕生したてのひ弱な魚たちが、 
 
天敵オウムガイの攻撃に晒される中、
 
体を集中的に制御する「脳」を発達させて
 
さらに外敵から身をまもる
「防衛力」として
生まれた器官だそうです。
 
 
扁桃核は、もともと、
外敵を察知したら、
 
「脅威が近づいた!」
 
と感じさせるサイレンを
脳の中で鳴らし、
 
全身に脅威を実感させて
全力で逃げる🏃
 
ために形成された器官だそうですが、
 
 
現代人にとっては、
 
大昔は脅威であった野生の猛獣や、
外からの武力攻撃などが無い
安全な環境にいるために
 
 
無駄に不安や恐怖を大きくする器官となってしまった
 
ようなのです。
 
 
 
冒頭でお話した、
ニコニコしない子供たちは、
 
この扁桃核が生まれつき
大きい・・
 
可能性が高いのです。
 
生命体として見た場合は、
その子たちは、
生き延びる能力が高い
のかもしれません。
 
進化している子供かもしれないのです。
 
 
では、
そのニコニコしない子供たち、
声をかけても返事をしなくて、
 
見えないバリアを張って、
バリアの中からなかなか出てこられない子供と
 
ある程度コミュニケーションをとり、
 
一緒に過ごすためには、
どうやったらよいのか、
というと、
 
 
私は長年の経験から、
 
神話に出てくる有名なエピソード、
アマテラス様を
岩戸から引っ張りだした
 
あの手法が、かなり有効だと考えています。
 
まず、あめのうずめという
女神が裸で踊り、
他の神たちが喜んで騒ぎ、
 
「あら??なんだか楽しそうな声が。
何かしら?」と、
アマテラス様が内側から岩戸をちょっとだけ
あける。
 
そうしたら力持ちの
アメノタヂカラオが思い切り戸を開ける。
 
 
このシナリオに似せた手順で、
ニコニコしない子供たちとおしゃべりできる
と、思います。
 
まず、
「あら?何だか楽しそうだな。」と思わせるために
 
こちらを見ないお子さんに対して
スマホでドラえもんや
アンパンマンの動画を再生して
音声を聞かせます。 
 
 
ドラえもんやアンパンマンに
無関心な子供は
いませんので、
 
 
必ず、その子はこちらを向き、
「それ、なに?」とか、
「もっと見せて」と
言ってきます。
 
そこで、
「見せてもいいけど、
まず、○○をやってからね。終わったら見せるからね。」と前置きして
 
その子がやるべき事をしてもらいます。
 
例えば、トイレに行ってから
ご飯を食べる
必要がある場合は、
 
「今からトイレに行きます。
はい、立って」と
言いながら両わきに手を入れて立たせ、
トイレに向かって歩かせます。
  
彼らは、少しでも嫌な事があると
すぐにバリアの中に戻ってしまう可能性があるから、
 
小刻みに指示をださないと
いけません。
 
「前にすすむ!」と言いながら背中を押すとか、
 
「ドラえもんの首輪は
はずせるんだっけ?」
と言いながらこっちに注意を向けさせるとか、
 
「はい!次は手を洗う!」
と言って洗面台の前に立たせるとか、
 
色んな声かけをして、
こちらに注意を向けさせながら、
 
必要な行動を促していくと、
だいたい、
こちらの要望を受けいれて
くれるはずです。
 
 
もちろん、いっさい言葉を発しない子供や
 
自分のルールがきっちり決まっていて、
そのルールを無視されると
遠くに逃げてしまう子供など、
 
色々なタイプがいるので、
その都度、
工夫は必要なのですが、
 
必ずはじめは
「あれ?なんだか楽しそうだな」
と、感じてもらうための
音声を発する・・
 
のが大事です。
 
 
このやり方で私は、
 
自分のバリアに閉じこもる
タイプの子供とも、
ある程度は、
コミュニケーションをとってきました。
 
 
今日は、ちょっと個性的な子との
コミュニケーションについて
でした。
 
 
 
では~~。