『生活のリアル感は投影を生むための土台なのかも』from シティーハンター | 仕事とマンガと心理学

仕事とマンガと心理学

心理カウンセラーが語るマンガと小説についてのブログです。
心理学でマンガをみるとオモシロいので、それを伝えたくて
ぐだぐだお送りしますので、楽しんでくださいね!

こんにちは、プロフェッショナル心理カウンセラーの織田です。

 

さすがに記憶に頼るのも

限界にきておりましたので

シティーハンターを久しぶりに

読み返してみました。

 

いやー、読み返してつくづく。

 

冴羽さんっちって

広いですねー。

 

結体格のいい登場人物の彼らがいて

ああいう感じなら

天井も高いし、廊下も広いし

ちょっと日本離れした広さ。

 

ベットも大きいしねえ。

ぜったいキングサイズだよね、これ。

 

私は何でか物語とか漫画とか読んでいると

普段どうしてるんだろ?ってことが

やたらに気になるタイプです。

 

指輪物語とか読んでいても

もちろん、お話は面白くて楽しんでいるんだけれど

トイレどうしてるのかな、とか

何日も何日も旅をつづけました・・・という記述に

この間はお風呂なしだから

臭いんだろうなとか

 

映画でもですね、

野宿が続いた後

お城について

ご飯食べるシーンがあったときに

あ、髪がさらさらになっているから

お風呂入ったんだろうなとか

そういうことが気になっちゃう。

 

そういう観点でシティーハンターを

読んでいると

気になるのは

冷蔵庫がまだ発見できない。

どこに置いてあるんだろう。

掃除機はやはりダイソンか。

洗濯機はどこにある。

 

そういうことだったりするのです。

 

健全な精神は健全な肉体に宿るかどうかは

わかりませんが

健全な生活に宿るのは

確かなように思います。

 

片付けが上手下手は置いといて

「きちんと生活する」は

やはり基本。

ストレスマネジメントでも

メンタルを強くするにしても

睡眠や食事、運動は

とっても大事なメンタルトレーニングの基本のアイテムです。

 

だからかなー

今回読み返して

文庫本で10冊ぐらいしか読めてませんが

寝てるシーンが多い。

少年漫画のヒーローの中で

これだけ寝てるシーンが多いヒトって

あんまりいない感じがあります。

 

それにしても

これだけ広い家を香さんは

どうやって掃除してるんだろう。

廊下や階段はいつもピカピカだけれど

これを保つには

かなりの労力がいりそう。

 

防犯?上

ハウスキーピングを入れる感じはないし

まさか冴羽さんも

モップかけてるのかしらん。

射撃場もいつもきれいだしねえ。

 

ちゃんと生活してるヒロインやヒーローたちは

やっぱりとても強い気がします。

生活してる感じがしない登場人物たちは

どこかうすっぺらい。

 

それは、生活してるシーンがあるかどうかではなく

それを想像させる「厚み」なんですよね。

投影が起こるキャラと

起こりにくいキャラって

その辺がすごく違う気がする。

 

どれだけふわっとしてて

現実味がない物語でも

キャラクターにある種の生活感があると

やっぱり物語がぐっと身近になってくる。

そういう意味でのリアル感は

シティーハンターは抜群で

だから現実味のないああいう設定が

逆にしっかりと強さをもって

せまってくるのでしょう。

 

だって、変だもんね。よく考えると。

あれだけお客がいなかったら

キャッツアイだって

経営できないよ。

あれ、税金も家賃もかかるだろうし

維持費も大変、あれだけ大きいと。

 

それでもって

湯水のように消費される武器の数々。

あれだけお金がないといっていて

ガスや水道が止められるって騒いでいて

かなりの金額のする武器だけ

ずらっとあるっていうのは

一体収支はどうなっているのやら。

 

でも、そういうこととは関係なく

「リアル感」だけあるっていうのは

例えば香さんの掃除機をかけるシーンに

あったりするのです。

 

生活感あふれる架空の物語。

読んでいて元気になるのは

こういう物語なのかもしれません。