こんにちは。

 

弁護士の細永貴子です。

 

 

株主総会の季節ですね。

SDGsの第5目標に「ジェンダー平等の実現」があります。

 

 

これに関連して

ある会社の株主総会を通じて

かなり驚いたことがあるので、

感想を述べたいと思います。

 

 

 

 

 

 

ある日本の有名企業(世界的な企業)の株式をほんの少し持っているため、

株主総会のお知らせが封書で届きました。

 

せめて議決権を行使しようと思い議案をみたら、

役員候補者(取締役5名、監査役2名)の全員が男性でした。

 

 

 

ジェンダーバランス

を考えたのかな?

 

 

 

せめて

社外取締役に女性を入れる

ことは、できるのではないですか?

 

 

 

失礼ながら、

役員専任の議案には反対票を投じました。

 

 

質問を送ることができないので、

ジェンダーバランスについて問うことができませんでした。

残念です。

 

 

 

株主総会は本社でのリアル開催のみだそうです。

平日昼間に福岡から東京までは行けません)

 

 

 

先日、別のわりと新しい日本の企業の

株主総会に株主とした初めて参加してみたのですが

 

 

オンラインとリアルのハイブリッド開催

 

事前に質問事項をインターネットから受け付ける

 

 

という形で

株主の参加を促進する取り組みがなされていました。

 

 

当日の質問も会場・オンラインの両方から

受け付けており、

全てではありませんが質問に対して

役員からの説明がありました。

 

 

こうした対応にも好感を持ちました。

 

 

こちらの(若い)企業は役員に女性もおり、

若者が積極的に関わる形で経営しています。

 

 

 

単純な比較はできないでしょうが、

役員全員が男性というだけで、

古い体質の会社なのかな?

と思われてしまう時代です。

 

 

実際に株主総会の開催方法等において、

大きな差があるように感じました。

 

全員男、平日の昼間は本社で開催の方の会社は

【内輪】だけでやっているように見えるし、

市民の株主を歓迎していないのかなと感じました。

 

 

社会に受け入れられる

会社づくり・企業文化づくり

をすることについては

どのように考えているのだろう?

 

 


特定の層に支持されればいい

ということなのかしら?

 


投資家は企業の役員構成を厳しくチェックしていると聞きますので、

冒頭に書いた役員候補が全員男性の企業は

さすがに時代遅れじゃないかなぁと感じます。

 

 

 

【追記】

友人が教えてくれました。


議決権行使助言会社の大手2社は、

女性取締役が1人もいない取締役専任議案に反対投票を推奨する方針です。

 

星グラスルイスの2022年版議決権行使助言方針改定


「グラスルイスの助言基準では、以前から東京証券取引所第一部と第二部の上場企業で女性役員が不在の場合には、会長・社長等の取締役選任議案に反対投票が推奨されている。今回の改定では、この助言方針の適用対象が全市場の上場企業に拡大された。」

 

 

星2022 年版 ISS 議決権行使助言方針(ポリシー)改定

 

「ISS は取締役会の多様性に関する基準を導入し、取締役会に女性取締役が一人もいない場合は、経営トップである取締役に対して反対を推奨する基準を、2023 年 2 月から導入することを検討しています。」


 

 

 

この会社は東証1部に上場というだけでなく、

役員は経団連など名だたる経営者団体にも名を連ねており、

日本経済界を代表する企業と認識されているだけに、

 

今回の衝撃は大きかったです。

もう少し視野を広く持った方がいいのではないかなぁと思います。

グラスルイスやISSを知らないはずはないため、

知ってて敢えてやっているとだとすると

ますますため息が出てしまいます。

 

【追記おわり】

 

 

 

最後までお読みくださり、

ありがとうございました。