こんばんは照れ
ゲス美です。


「死ねばいいのに」


〜キャスト〜


結婚二年目 ゲス田ゲス美
ゲス美の夫 のっちゅ
シンガー げすみょん


〜NEWS GERO オープニング・テーマ〜


「肉まみれの腹に」
げすみょん


肉まみれの腹が
纏わりつく日々だ
太くなった足で
サイズのないパンツ破る


食べなきゃいいことは解る
体重戻らないのも知ってる
できれば 痩せてしまいたいけれど


切り捨てた脂肪で体変わるなら
「もう一口」だなんて
そんな我儘 言わないでおくけどな
それでもどこかで今も求めているものがある
舟和の芋ようかん
冷蔵庫にあったな
明日は残ってるだろうか ah,ah


食欲にまかせ
目を閉じて晩酌
甘いカクテル飲んで体重計る
叫ぶ声が聞こえる…


〜本編〜


ふんクソが!
大っ嫌いだあんな奴。
死ね
死ね
死ね
死ねばいいのに
死ねばいいのに。
死ねばいい!
死ねばいい!
ふん…。




行き場のない怒りがいつもあった。
ブログをやめてから書いているノートには
汚い言葉のオンパレード。


呪いで人が殺せないものかと
夜通し本気で考えた。
直接殺せば犯罪だし
コロナウィルスで死ぬかどうか
致死率まではわからない。


結婚して以来
ゲス美の頭を支配するのは
夫を殺すことばかりだった。
そうして一年が過ぎた。


ふとノートを見たときだ。
いつもより冷静なゲス美がいた。


なんで私は
こんなにもあの男を殺したいのだろう?
死ねばいいのにと思うのだろう??


…。
認めたくない。
…。
みっともない。
…。
バッカみたい!
…。
…。
…。




パタン!
ノートを閉じた。
今日はいいや。
死ねばいいのに。
どうせいつも同じこと書くし。
風呂入ろう。


ジャー…。
のっちゅはいない。
ゲス美が追い出したので
実家に帰ったのだった。


自分の本心に気付いて以来
その言葉を見るたび
ああこの人も寂しいんだ。
私と一緒なんだな。
ゲス美は勝手にそう思った。


愛しているんだなぁ。
頑張っているんだな。


私を愛してくれない
おまえなんか死ねばいい
私を理解してくれない
おまえなんか死ねばいい
私を認めてくれない
おまえなんか死ねばいい。


死ねばいいのに、は
精一杯のさ
愛情表現なんだよなぁ…。





涙が目に滲む。
怖いのだ。
あなたを愛している。
私を愛して欲しい。
そばにいて欲しい。


そんな素直な言葉で
拒否されるのはごめんだ。


強い愛情が根底にあるからこそ
誰より憎いのだ。


ゲス美はそんな自分を
心底みじめだと思ったし
そんな自分が嫌いだった。


みっともない。
愛され女子って言うしさ
愛される方が絶対幸せじゃん!
私ばっかり好きなんてバカみたい。
損してる!


だてにゲスを名乗ってはいない。
もらえる方が得で
与えるのは損することだと
ずっとそう思って生きてきたから。


あーあ
損な性格でさ
損な人生だよな…。


愛されたい。
でも愛されてるかなんてわかんない。
だってそんなの
自分から湧き出る感情じゃないから。


でも自分が
夫を愛していることはわかる…。


今もみっともないと思う。
自分を恥じる気持ちがあった。
なかなかそんな自分に
マルを付けてあげられない。


だけど自分の中に
愛情があることはよくわかった。
マルは付けてあげられないけど
存在を認めることは出来た。


あーあみっともない。
また損してる
でも…


愛しているんだね。


その気持ちに気付いてから
少しずつ少しずつ
雪解けのように
怒りの感情が消えていった。


人を好きになる自分は嫌いだ。
でも私の中に
確かに
その気持ちがあるんだよな…。




大好き。
言えなかった思いを初めて
ノートにそっと書いた。


グゥー…。
ありゃお腹減ったな。
おおっ、そうだ!
冷蔵庫に舟和の芋ようかんあったよね♡


ゲス美の大好物だ。
お芋のねっとり感がたまらない。


パタリ。
あれ?
ない…?
のっちゅにLINEしてみよう。


ゲス美「芋ようかんあったよね?」
のっちゅ「よくわかんない」
ゲ「そんなわけねーだろ」
の「ごめん食べちゃった」





ふざけんな!
てめぇ!!
ぶっ殺すムキームキームキー

ガッシャーン…。
今夜も戦慄の鐘が鳴った…。


終わり。


〜今日のひとこと〜


愛情表現は人それぞれ。
ゲス界の愛してるは死ねと言います。


by  あいみょんと芋ようかん死ね