2001年に発刊された古い本だが、天皇陛下と雅子皇后がお忍びでお店に来られた時の様子を描いている。雅子様が独身時代もおきれいである。雅子様のカラー写真があり、何故か輝いている。文学作品でもないので数時間で読める。いつか、東京の松濤に行ったとき、ぜひこの店に行きたい。シェフ松尾氏がフランスで修行していた時の話がこの本に描かれているが、デビ夫人について描かれた部分が面白い。マナーが一番しっかりした日本人。社交界の花・東洋の真珠と言われるほど、ヨーロッパの上流階級から一目置かれる存在だった。絶対に現金やカードでは支払わず、顔だけで通す豪傑なところがあった。今も昔も、ヨーロッパではお金=汚い物 としてユダヤ人しか扱えない。上流階級の人は、汚いお金は、持ち歩かない。お金に触るのは、嫌がるので手袋をしている。
ある時、デビ夫人と女のお子さんがシェ松尾の店に来られた。手ずかみで食べる料理を注文されておりテーブルにフィンガーボウルも用意されていた。たまたま近くの席で日本の商社マンの奥様団体が、手ずかみで食べていたデビ夫人をさげすみ始めた。「下品ね。手で食べるなんて。」商社マンの奥様達は、フィンガーボウルを知らない様子でした。マナーを知っている人と知らない人では、天と地ぐらいの差がある。恥ずかしい。