なんとなく、このまま、ショウとずっと一緒に居られるような気がしていた。

 

 

 

「ただいま」

「おかえり、ジュンさん」

「あれ、ショウ。起きてたんだ」

 

 

一月の、もうすぐショウの誕生日になるっていうその日、家に帰るとショウが起きていた。

普段は部屋にこもって勉強しているか、疲れて眠っているかの時間なのに、ショウが出迎えてくれたのだ。

 

 

 

「下までタクシーで帰ってきたけど、外、スッゲー寒かった」

「はは、そうなんだ」

 

 

 

ショウが、笑ってはいるのに。

それなのにどこか変、な気が、する。

 

「な、にか、あった?」

 

尋ねる俺の声は若干震えていたのだろう。

 

「ジュンさん。赴任先が、決まった」

「・・・ど、こ?」

「岡山。」

「おか、やま・・・」