ひとまず、カウンターから離れたテーブル席にショウを誘って腰を下ろした。

 

「・・・実は、ジュンさんにお願いがあって」

「ヤダ。お前のその口ぶり、ロクなことがなさそう。断る」

「そんな~、まずは聞いてよ」

「聞くだけだぞ」

 

 

 

ショウのお願いとは、部屋に住まわせて欲しい、ということだった。

 

「いよいよ卒論と研修でバイトもできなくなって。

家賃を浮かしたいんだよ」

「ダメダメ。あそこは俺んちじゃなくて、店が借りてる部屋だから」

「新人の子の寮みたいにしたりすることない?

言わなきゃバレないって」

「そうゆう問題じゃないだろ。却下」

「え~~~」

 

ショウはブーブー文句を言う。

 

 

 

「じゃあ、いいよ。

ジュンさんが、めちゃくちゃ気持ちよくなっちゃって、何回もイカされたって言っちゃうから」

 

とサトシたちの方へ、目線をちらりとやった。

 

「~~~~!おまえ~、卑怯だぞ」

「うん、オレ卑怯。でもそのくらい切羽詰まってんの。

ね、だから。お願い」

 

両手を合わせて拝むショウ。

 

「・・・・・。絶対言うなよ。思わせぶりな態度もNGだからな」

「うん。約束」

 

ショウは俺の頬にちゅっと軽くキスをした。