「もう、タクシもリョウも変なこと言ってないの。

ほら、まだテーブル拭くの終わってなくて困ってるんだから。

どいてあげて~」

 

ほらほら、とうるさくわめいて二人を追い立てたのが、ナンバー2のマサだ。

すらりとした背の高さと、笑顔が人気があって、人懐っこいところが気に入られている。

 

「手を止めさせてゴメンね。お願いね」

 

 

 

ふりむて黒服と新人ににこりと笑って俺の座っている席のテーブルを拭かせると

「ありがと」

とマサはまた笑った。

 

ふたりはペコリとお辞儀をすると、そそくさと店の奥へと引っ込んでいった。

 

・・・あの二人もマサの魅力にやられたな・・・・・・